第四幕その一
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第四幕 笹をなおして
オジョのお家が見えてきました、するとです。
そのお家を見てビリーナが言いました。
「あれがオジョのお家ね」
「そうだよ」
オジョはその道から少し離れたところにある一軒家を見てビリーナに答えます、青いこじんまりとしたマンチキンのお家です。
「一人暮らしなんだ」
「そうなのね」
「お父さんとお母さんは村にいるけれどね」
「あんたは一人暮らしなの」
「そこで暮らしていてね」
それでというのです。
「近くのお弁当の木とか川から食べものや飲みものを手に入れてね」
「それで暮らしているのね」
「そうなんだ」
こうお話します。
「一人で気楽にね」
「そうなのね、ただどうして一人暮らしをはじめたのかしら」
「あっ、ただ単に気楽な暮らしがしたくなって」
「それでなの」
「うん、はじめてみたんだ」
「それだけなの」
「深い理由はないよ」
これといってというのです。
「本当にね」
「明るい理由ね」
「時々実家には帰ってるしね」
屈託のない返事でした。
「歩いて行ける距離にあるし」
「別に何も問題はないのね」
「うん、中にはお風呂もおトイレもあって」
お家の中のお話もします。
「それでいつも奇麗にしてるよ」
「お掃除もしてるのね」
「そうなんだ、だからね」
それでというのです。
「快適だよ」
「いい暮らししてるのね」
「満足しているよ」
「それでなのよね」
ビリーナはオジョのお話を聞いてからです。
お家の周りを見ました、すると黄色い煉瓦の道に面している方向以外は全部森に覆われていてです。
その中に結構深そうな竹林があります、ビリーナはその竹林を見て言いました。
「あそこがなのね」
「うん、笹があってね」
「あそこが問題の場所ね」
「そうなんだ。僕が来てからね」
まさにというのです。
「はじめてお花が咲いたよ」
「それで驚いたのね」
「子供の頃お父さんに教えてもらったんだ」
「竹のお花が咲いたら笹が枯れるって」
「そう、だからね」
それでというのです。
「心配になってね」
「オズマ姫にお願いしたのね」
「そうだったんだ」
「ではーーですーーね」
チクタクが言ってきました。
「これーーから」
「皆竹林を見てくれるかな」
「それーーでは」
「今から行きましょう」
オズマが言ってでした、そしてです。
皆竹林の方に行きました、すると実際にでした。
お花が咲き誇っています、ボタンはそのお花達を見て言いました。
「奇麗だね」
「うん、そうだけれどね」
オジョはボタンに困ったお顔で答えました。
「これがね」
「笹が枯れるからだね」
「パンダさん達が困るから
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