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宇宙戦艦ヤマト2199〜From Strike Witches〜
第4話 総てを焦がす炎の剣
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地に熱源反応とネウロイの瘴気反応が捉えられ、そこにガミラス基地とネウロイの巣がある事は明らかであろう。

『よし、戦術長に座標を送れ』

『了解、艦首を大陸中心に向けます』

 レーダーで敵基地を捕捉した「天城」船務長が、解析情報を戦術長へと渡す。それを基にして、戦術長は照準を合わせる。

『波動砲への回路開け』

『回路開きます、非常弁全閉鎖、強制注入器作動』

 機関長が応じ、波動エンジンのエネルギーが波動砲に充填され始める。

『安全装置解除』

『セーフティロック解除、強制注入器作動を確認、最終セーフティ解除、ターゲットスコープオープン』

「薬室内、タキオン粒子圧力上昇…86…97…100…エネルギー充填、120%」

両刃の剣を彷彿とさせる「天城」艦首が左右に割れ、そこから1門の角形の砲身が現れる。そして砲口に向けて粒子が吸い込まれ始める。

『浮遊大陸、艦首方向二万三千キロ、相対速度36』

『艦首、軸線に乗った…照準、誤差修正プラス2度』

 艦首の波動砲口にエネルギーが充填され、細かい光の粒子が吸い込まれる様に集まり、一つの光球を生み出す。

「波動砲発射用意、対ショック、対閃光防御」

 沖田の指令一過、「大和」艦橋の窓に減光の為のフィルターがかかり、さらに乗員は全員対閃光用のゴーグルを着用する。
 
『電影クロスゲージ明度20、照準固定』

「天城」艦首を光が覆い尽くしていき、かなりのエネルギーが集中しているのが見て取れる。

『発射10秒前…9…8…』

「―っ、提督!敵基地より複数のミサイルが発射されました!こちらに向かってきます!」

「かまうな、発射態勢を続行せよ」

 森からの報告を聞きつつ、沖田はそれだけ言う。ミサイル群は「天城」の波動砲の射線上に入っている上に、もし撃ち漏らしたとしても「大和」が迎撃に入るからである。その間もカウントダウンは進む。

「4…3…2…1…」

「撃て」

 沖田提督の声を合図に、「天城」戦術長は無言で引き金を引く。
 瞬間――二重の減光フィルター越しの視界が眩いばかりの青白い閃光に照らされた。
「天城」艦首が閃光に包まれ、直後、青白い光の奔流が飛び出す。そしてそれは木星の大気を切り裂きながら、浮遊大陸北部に突き刺さった。
迎撃ミサイルや、基地に向かって逃げていた艦船をも呑み込んだ光の波が大陸表面の樹木を瞬時に蒸発させ、大地そのものを砕き、ドロドロに溶かしていく。そして緑色の土筆の様な塔からなるガミラス基地や、黒い繭状のネウロイの巣も光の奔流に呑まれ、蒸発していく。
その熱量は瞬く間に大陸の北半分とその真下の木星の大気をも熱し、高圧の熱波が2隻を押し上げる。

「ッ、今だ!エンジン全開!急
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