暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga17-B侵撃のT.C.〜2nd wave〜
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背中越しに判った。着地からすぐさま反転して、何が落ちてきたのかを確認した。
「首無し騎士・・・!?」
「デ、デュラハン!?」
「すごい! 初めて見た!!」
「本当に首ないんだ! 断面図、首の断面図見たい!」
そこに居たのは、物語などでよく見られる首の無い騎士デュラハンだった。全身鎧を纏った体は3mくらいあって、右手の剣もそれくらいの長さ、左手の円い盾はその半分くらいの大きさ。そんなデュラハンの剣は、親猫を閉じ込めていた結界の上面に突き刺さっていて、よく見ればその刃は親猫をも貫いてた。
「な・・・!?」
「何してんの!?」
「ルシル! 治癒術式を!」
結界が音を立てて割れ始めて、親猫から剣が引き抜かれると噴水のように血が噴き出した。6匹の仔猫たちが一斉に悲痛な鳴き声を上げた。今にも死にそうな親猫の元にルシルが駆けだそうとした時、「案ずるな。死ぬわけではない」って渋い声が聞こえた。周囲を警戒する前にわたしはその声の主が誰か判った。
「デュラハンの声・・・!」
「あ、顔! 顔がある!」
アイリがそう言って指を差した。デュラハンは物語だと自分の頭を脇に抱えるようにして持ってる。でも目の前のデュラハンは頭を持ってないから、そういうタイプなんだって思ってたけど違った。このデュラハンはなんと「剣の柄にある!」タイプだった。顔まで完全に覆うフルフェイスの兜を装着してるから素顔は判らないけど、声からしてきっとイケメンだ。
「どういうこと!?」
「それは、我の頭がなぜ剣に埋め込まれているか、という問いか?」
「ふざけるなぁぁぁぁーーーー!!」
怒声を上げて真っ先に突っ込んで行ったのは「クラリス!」だった。クラリスは召喚士だから動物への愛情は人一倍深い。でもだからって、あんな正体不明な存在を相手に怒りで突っ込むなんて自殺行為だ。ルシルがすぐに「魔術でフォロー!」って指示を出した。
「また・・・私は・・・」
駆け出そうとしてたルミナが踏みとどまった。この中で魔術を使えないのはルミナ(アイリもそうだけど、ルシルとのユニゾンすれば扱えるようになる)だけだから、魔術師が相手となると途端に戦力外になっちゃう。悔しそうにしてるルミナに声を掛けたいけど、今はクラリスをなんとかしないと。
「フェアシュテルケン・ガンツ!」
「なんと無謀な突進か!」
“シュトルムシュタール”全体に魔力付加しての攻撃力上昇の魔術を発動したクラリスに、デュラハンは頭のある大剣を持つ右腕を水平に振り上げて、クラリスが間合いに入ったことで一気に薙ぎ払った。でも大剣はクラリスに当たることなく空振り。クラリスはというと「遅すぎるんだけど」って嘆息。あの子は大剣の腹に立っていて、デュラハンが行動に入る前に
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