暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga17-B侵撃のT.C.〜2nd wave〜
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、結界がゆっくり収縮を開始。そして一抱えほどの大きさにまで小さくなった。セラティナの腕に抱かれてる仔猫が暴れるけど、セラティナの方が力が強いから脱出は出来そうにない。

「さすがにここまで圧縮されたら力ずくでの結界破壊は無理でしょ」

親猫が抵抗できないよう腕1本動かせないほどの狭さの結界。しかも舌で舐められないように顔をお腹に来るように蹲らせてる。あとは仔猫たちが一斉に群がって来ないことを祈るしかない。

「こちらイリス。ルシル班、そっちの状況は?」

『3匹目が突然方向転換した。場所は――』

親猫の確保を知らせるためにルシルに通信を入れた。そんなルシルから伝えられた場所っていうのが「ここ?」だってことが判った。この猫たちは普通の動物じゃない。親猫の危機を察知したとすれば、助けるために集まるのも道理。だから「ルシル! 急いで合流して!」って、親猫が現れたこと、その親猫を捕まえたこと、仔猫たちが親猫を助けるためにこの公園に集まっているかもしれないことを大急ぎで伝えた。

『了解した! すぐに向かう!』

ルシルとの通信を切って、わたし達は親猫を閉じ込める結界の四方に立って周囲を警戒。仔猫の足の速さは魔導師の高速移動魔法と遜色ないレベルだ。どこに他の仔猫が居るか判らないけど、場所を定めればすぐにでも到着するはず。

「・・・来た!」

わたしとは正反対の方角を警戒してるセレスが叫んで、ミヤビも「来ました!」と教えてくれた。さらにセラティナ、わたしの真正面からも仔猫が「来た!」のを確認した。でもすでに地面はセレスの魔法で凍結されてるから、「おお、氷上のダンスだ」ってわたしはツルツル滑る仔猫を見る。体勢を立て直されるよりも早く「バインド!」を発動。体を曲げられないようにピンっとした体勢になるように捕縛した。これでバインドを舐めて消される心配はない。

「割とあっさり片付いたね」

「えっと、1匹、2匹、3、4、5。うん、5匹」

「ルシル副隊長のチームが捕まえた仔猫を合わせれば6匹ですね」

「親猫も捕獲できたし、任務は完了だね」

あとはこの猫たちを研究機関まで無事に連れて行けば本当に任務完了だ。とりあえず仔猫たちを1ヵ所に集めて、でも互いのバインドを舐めないように距離も開けて、ルシル達を待とう。それから3分としないうちに『これより結界に入る。撃つなよ?』ってルシルから通信が入ったから、「いつでもどうぞ!」って迎え入れる。ルシルとアイリとルミナとクラリスの4人が結界の中ににゅっと入ってきた。そんな4人に手を振ろうとしたら・・・

「イリス!」

「上だ!!」

ルミナとルシルの叫びにわたし達は考えるより早く前に向かって跳んだ。同時に頭上からゾッとするような気配がして、一直線に何か落ちてきたのが
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