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レーヴァティン
第百七十六話 雪溶けと共にその四

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「置いておいた、そしてだ」
「大砲とか馬はあれを使って運んで」
「越中に入る」
「そうするんやな」
「船は多くのものを運べる」 
 空船も然りというのだ。
「それを使う」
「そして越中に入って」
「あの国も抑えてだ」
 迅速にであることは言うまでもない、英雄は北陸攻めは迅速に終わらせるつもりでこれまで用意してきた故に。
「能登や越後の西にだ」
「兵を向けるんやな」
「越中からな」
「丁度北陸を分断するな」
「それも狙いだ、春日山城を攻略して越後を東西に分断し」
 そうして攻めてというのだ。
「越中を攻めてだ」
「北陸も両断するんやな」
「北陸を両断してだ」
「二つやな」
「攻めていく、大軍と多くの物資でな」
「そうするな」
「ではだ」
 英雄はさらに話した。
「その様に攻めていく」
「越中からもやな」
「そうする、勿論越中の幕府に従う国人達ともだ」
「合流するな」
「そうする、戦の前に多くの国人達を入れてよかった」
 幕府、即ち自分達にというのだ。
「お陰でやりやすい」
「そうでありますな」
 峰夫もその通りだと頷いた。
「やはりであります」
「あの者達と合流してだ」
「道案内も受けて兵を進めると」
「実にやりやすい」
「だからでありますな」
「そうだ、攻められない間もだ」
 冬、もうすぐ終わるこの季節の時にというのだ。
「仕掛けておいてよかった」
「全くでありますな」
「その軍勢も使える」
 国人達のそれもというのだ。
「あの者達にはまだ幕府についていない国人達を引き寄せてもらいだ」
「幕府に対して」
「そして戦ではな」
「道案内に兵も出してもらう」
「そうしてもらう、その数が多くてだ」
 それでというのだ。
「実にだ」
「有り難いでありますな」
「非常にな、ではな」
「戦をはじめるでありますな」
「いよいよな」
 こう言ってだった、英雄は実際にだった。
 暦が春になるとすぐに仲間達と共にそれぞれの持ち場に移動の術で向かった。英雄は海津城に入ったが。
 そこで兵達に告げた。
「出陣だ」
「越後に向けて」
「春日山城にですね」
「出陣ですね」
「まずはあの城を攻め落としてだ」
 そうしてというのだ。
「そこから越後の東のまだ幕府についていない国人達かだ」
「越後の西ですね」
「そちらに兵を進めますね」
「そうして越後を攻めていく」
「そうしていきますね」
「まずは春日山城だ」 
 この城からだというのだ。
「必ず攻め落とす、いいな」
「わかりました」
「それではです」
「最初にあの城を攻め落とし」
「そうしてですね」
「そこからだ、越後の東はあらかたついた」
 そこにいる国人達はというのだ。
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