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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
A's編
第六十二話 夜明けの密会と平穏な放課後
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もはやての呪いが止まらないならその方がいいか。
だが完成するときは一声かけてくれよ。
あとこちらは引き続き管理局側に他の資料がないか、調べてみるさ。
機会があれば協力者の技術者も紹介する」
「ああ、頼む」
さてそろそろ本格的に夜が明ける。
「さて話し合いは一旦この辺にしておこうか。
一般人も動き出す」
「ああ」
シグナムも立ち上がる。
ベンチに留っている鋼の鳥を手のひらに載せ、差し出す。
「何かあったらこれで呼び出してくれ。
嘴に一滴、血を与えてやればいいから」
「心得た。
その、衛宮。
お前にはなんと感謝していいのか」
「まだ早いさ。
はやてが助かって、シグナム達が平穏に暮らせるようになってからいってくれ」
「それでもだ。
それでも、改めて礼を言いたい。
感謝する。衛宮」
「なら、ありがたく受け取ろう」
俺は相手からの感謝を受け取ろうとしないと、師でもある女性に注意された事を思い出し、一度死にかけても変わらないものだと内心苦笑しながら、シグナムの感謝を受け取る。
「ではな」
「ああ」
公園から立ち去るシグナムを見送り、しばらくしてから俺も公園を後にする。
この情報をシグナム達に渡した事で、少しでも進展があればいいのだが。
僅かな期待を胸に家に戻る。
シグナムに闇の書の情報を渡して間もなく一週間が過ぎた。
この一週間はリンディさん達からシグナム達を補足したという報告もなく、プレシアにはこっそりと闇の書の調査も行ってもらっているが、コレといった進展は今のところない。
で俺の日常はというと
「プレシア、朝だぞ」
「……ん、ええ」
早朝の鍛錬から戻ったら、まずプレシアを起こし、朝食の準備を始める。
ちなみに最近の朝と夜の鍛錬はなのはとフェイト、アルフ、ユーノを交えてやることが多い。
なのははまだ完全に魔力が戻っていないし、フェイトもデバイスがないためちょっとした模擬戦はするがそこまで本格的なのはあまりしない。
ユーノは結界などの補助や俺と共になのはの無茶を止める事が主だ。
そういうわけで最近の鍛錬の相手はもっぱら
「隙ありっ!」
「違う、誘いだ」
アルフである。
どうも初戦でザフィーラに負けた事を気にしているらしい。
もっとも単純な力勝負でも経験でもザフィーラの方が上だ。
そのため真正面から受け止めるのではなく、受け流し、動きを読んでのカウンターなどを教えているが、アルフの性格上、一撃が大ぶりになりやすく、誘いに弱い。
所詮は付け焼刃で時間が足りない。
それでも筋はいいから短期戦ならそこそこいけるだろう。
……話が逸れたな。
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