ショッカー、栄光の日 本郷猛、最後の日!!
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自由の為に、正義の為に戦っているんだ。そのために人々を殺め、自由と尊厳を奪う人類の敵……ショッカーを倒す。それだけだ」
7は静かに反論する。
「でもお前はその『人類の敵』に生み出されたわけだろ?それに自分の独善的な正義観で怪人を……言うなれば自分の兄弟達を蹴り殺しているわけだ。……俺に言わせれば『鬼畜の所業』だ」
7は続ける。
「それにこの世界のどこに守る価値があるんだ?冷戦、公害、過激派による爆破テロ、内戦……この世は不正に満ちている。ショッカーはそんな世界を統一された秩序の元に変えようとしてるんだ」
それに対して2号は腕を払って言い放つ。
「詭弁を吐くなッ!!貴様らショッカーのしようとしていることは知っているぞ!!首領に選ばれた人間だけの少数支配をする気なんだろ!!」
7は理解に苦しんだ。なぜ目の前の裏切り者はそうまでしてこの世界に固執するのか、なぜそうまでショッカーを『悪』としか認識できないのか……理解できないことだらけだった。
やがて7の心を偉大なるショッカーを侮辱し、反抗し続ける裏切り者への怒りが支配する。
歯ぎしりし、拳をより強く握りしめた。仮面越しではあったがその目は怒りに満ちていた。
(なぜ、コイツにはショッカーの素晴らしさが理解できないんだ?
なぜ、自らの創造主たる首領様に尽くそうと思わないんだ?)
激怒。7は激怒した。
「分かった……。やはり、貴様はショッカーのミスクリエーション(出来損ない)だ。『ショッカー(新世界)の敵』、仮面ライダー!!許さんぞ!!2号!!」
"その時、不思議なことが起こった"
2号に敗れた1から6までのショッカーライダー達の恨み、哀しみ、怒り、苦しみが7の天候能力を爆発的に活性化させたのである。
「あ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ!!!!」
7が叫んだとほぼ同時に地面に大きな影ができて少し暗くなった。
何事かと思い、2号は空を見上げる。灰色の雲が現れたのだ。それは霧のように広がり、青空を覆い尽くす。
「これは……?」
灰色の雲から白い粉が風にのって吐き出される。雪だ。雲から雪が2号にぶつかるようにして吐き出されているのだ。
凍てつく寒さ。
周辺の気温は急速に低下する。道路沿いの木々はみるみるうちに枯れ落ちていく。2号や7の生命力が高くなれば凍死してもおかしくないほどの寒さだ。
吹雪が白い渦となって辺り一体を薄暗い銀世界に変えていく。
2号は吹雪の激しさに息が詰まりそうだった。
仲間を殺された怒りや恨みが彼自身でも気づいていなかった最強の技を覚醒させた
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