暁 〜小説投稿サイト〜
Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
A's編
第六十一話 転校生と新たな家族
[5/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ったな。
 確かにそう約束した。

「余計な事に巻き込まれるぞ」
「望むところよ」

 正面から揺らぐ事のない強い瞳で俺を見つめる。
 ああ、これは何を言っても無駄だ。
 
「なら、全てを話すよ」

 この瞳をした女性に勝てたことなど俺にはないのだから。

 俺は闇の書についてプレシアに語った。

 闇の書の主とその守護騎士が海鳴にいるという事。
 主が呪いに蝕まれている事
 守護騎士がリンカーコアを集める理由について

 全てをプレシアに明かした。
 さすがに闇の書の主と守護騎士と交流がある事は予想外だったのか驚いていたが。

 そして、全てを話し終わった時プレシアは難しい顔をしている。

「プレシア?」
「妙な点が多いわね。
 とりあえず家に帰りましょう。
 資料を見ながらの方がわかりやすいわ」
「ああ」

 プレシアの表情が気になったが、これで少しでもはやて達を救う手立てがあればいいのだが。

 そう願いつつ、足早に家に戻り、リンディさんからの資料を確認する。
 そこには信じられない事が書かれていた。

 ・転生と再生を繰り返し、魔力と魔力資質を奪うためにリンカーコアを蒐集する
 ・魔力、魔力資質によって頁が増え、最終666頁まで埋める事で完成する。
 ・人間、使い魔とも異なる疑似生命、守護騎士を有する。
 ・純粋な破壊でしか使用された記録しかなく、破壊しか使用できないと思われる。

 簡単にまとめると以上の四つだがおかしい事が多すぎる。

 その最たるものが闇の書の主についてだ。
 過去にも闇の書が完成しているが主は死亡。
 その他の主も皆、死亡している。
 まるで持ち主に破滅をもたらす呪いの書だ。

 さらに守護騎士達は意思疎通が出来るが感情の確認は出来ずとあるが

「これは過去の主のせいだろうな」

 恐らくははやてのように家族としてではなく、闇の書の蒐集のための道具として扱ったためだろう。

 これは別にしてもあまりにもおかしい。

 完成すれば破滅をもたらす闇の書。
 闇の書の完成が破滅をもたらす事を忘れている、いや忘れさせられた守護騎士。
 そして、主を蝕む呪い。

「プレシア、闇の書だが根本がおかしくないか?」
「どういう事?」
「完成しようが、未完成だろうが主に破滅を与える。
 闇の書を作った者は主に何をさせたい?
 何の目的で作られた?」

 物や道具にはそれぞれに意思や想い、さらには製作者の願いや意図が含まれる。
 魔力を蒐集させておきながら、完成すれば破滅を呼ぶ。
 そして、完成させなくてもはやてにかかっている闇の書の呪いで破滅をする。

 完成させるまで呪いがかかるならまだ理解できる。
 だ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ