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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
A's編
第六十話 密会と引っ越し
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んだよな」
ヴィータ自身、違和感があるのかシグナム達に問いかける。
「何を言っている、ヴィータ」
「わかってる。
おかしなことを言ってるのはわかってんだけど、なんか変な感じが」
シグナム達の言葉といい、ヴィータの言葉と妙だ。
自分達が宿る闇の書が完成してどうなるかわからない。
まして完成して助かるかどうか違和感がある。
まるで記憶を改竄か消されたか、封じられているような感じだ。
なぜ闇の書と主を守る守護騎士の記憶を改竄したり、封じる必要がある?
お前に直接話を聞ければいいんだがな。
俺の事を気に入ってくれたのか、傍に浮かんでいた闇の書に視線を向けると、どこか申し訳なさそうに本を傾ける。
無論、言葉が交わせないからといって闇の書を責める気はない。
気にするなという気持ちを込めて撫ぜる。
しかし、こうなると管理局にある闇の書の資料も見たいところだな。
「少々解せないところもある。
闇の書の完成後、あと主にかかる呪いや管理局の資料を見ることが出来ないか、やってみる」
「可能なのか?」
「知り合いはそれなりの立場にいる。
どうにかなるだろう」
リンディさんにまた頼る事になるが、闇の書についての知識があまりにも足りない。
それを補う必要がある。
今後の俺の方針は闇の書の調査として
「それから、海鳴に管理局員が移住してくるから」
「なに?
なぜ管理局員が」
「フェイト自身とその身内だ」
リンディさんはもう一人の母親だし、クロノも立場でいえばフェイトの兄だ。
エイミィさんは……クロノの恋人候補になるのだろうか?
なんだかんだ言いつつ気があう二人。
まあ、いらぬ心配ごとか
「そういうことか。
極力気をつけて動くとしよう」
「そうしてくれ。
闇の書の事で何かわかればいつも通り使い魔で連絡を取る」
「心得た。
こちらも主はやての事や、なにかあればまた連絡する」
シグナム達と別れ、家路につく。
さて、明日はフェイト達の引っ越しもあるし、その時にリンディさんにも少しお願い事をするとしよう。
それにまだ話していない仮面の男の件もある。
狙いは魔術なのか
シグナム達、闇の書が狙いなのか。
それともなのはやフェイト達か。
「考えたところでも答えが出るわけではないが」
闇の書もそうだが、今回はあまりに情報不足だ。
うまく情報を集め立ち回るとしよう。
もしあの男が敵になるのならば、容赦しないだけだ。
進む道にはいまだ迷っている。
だが彼女達を、大切な人を守るために剣を執る覚悟だけは出来ているのだから。
side グレ
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