第百五十九話 遠路を進みその十
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「これからの仕組み考えて整えてるみたいやで」
「統一した後やな」
「その政の仕組みについて」
「考えてか」
「整えてるみたいやで、太平洋とアフリカの大部分、地下世界までやから」
そこまでのものだからだというのだ。
「うち等が治める領土は」
「物凄く広くなるな」
「その領土をどう治めるか」
そう考えると、というのだ。
「ほんまにな」
「凄いことになるからな」
「それでな」
その為にというのだ。
「太宰君は今は」
「宰相の間にずっとおるんやな」
「もう誰よりも遅く寝てな」
そしてというのだ。
「誰よりも早く起きて」
「頑張ってるか」
「そうみたいやで」
「戦の合間にか」
「そうしてな」
「統一した後にか」
「もう滅茶苦茶広くて九十五億の民がおって」
綾乃はさらに話した。
「実に多彩な民族や文化、文明、宗教それに風土もあるな」
「領土を治められる様にか」
「考えてるねんで」
「正直あれやな」
中里はその話を聞いて言った。
「もう地方分権でな」
「いくのが一番やね」
「それしかないやろ」
こう綾乃に言った。
「そうなったら」
「日本の都道府県いやアメリカの各州みたいにやね」
「そうしてな」
そのうえでというのだ。
「治めていくしかないわ」
「うちもそう思うわ」
「太宰も同じ考えやろな」
「多分そやろね」
「広過ぎて民も多いとな」
「しかも多彩やとね」
「もう分権、分割やな」
中里は考える顔で述べた。
「日本ですらそうしてるし」
「覇権争ってる勢力の中で一番小さな」
「その日本でもや」
「そうしてるさかいな」
分権を行っているというのだ。
「地方は」
「こっちの世界では都道府県やないけど」
「国ごとや」
「昔のな」
綾乃は起きた世界の現在を基準として話した、その考えでは日本の摂津等の国の区分は昔のものになるからだ。
「それでしてるし」
「各国に知事がおる」
「それでその知事さん達はな」
「選挙で選ぶ様にしてる」
「そうしてるな」
「若しもな」
中里は茶を飲みつつ話した。
「知事を都が任じてな」
「送るとな」
「そうしたらな」
「都の権限が大きくなり過ぎるし」
「しかもな」
それに合わせてというのだ。
「都の仕事も増えるから」
「一々任じてたら」
「任じたら動かす必要がある」
中里はその目を鋭くさせて述べた。
「権限を制限するしな」
「そこを選挙にしたらな」
「知事の権限がその分大きくなる」
「それで分権が進んで」
「都の仕事が減ってな」
「国の政をしやすくなるさかい」
「それで進めてるしな、正直僕は選挙出来るかって思ってたんや」
中里は自分の考えを述べた。
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