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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
A's編
第五十九話 二人の母
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いなくなって朝になっても戻ってないなんて事になったら士郎さんや桃子さんが黙っているはずがない。
「リンディさん、今の時間は」
「えっと朝の五時よ」
そう言えば結局色々あり過ぎて徹夜だな。
って今はそれどころじゃない。
朝のトレーニングを行い始めてからは、なのはは五時半には起きている時間だ。
後三十分。
「リンディさん、転送ポート使います。
でないとなのはが魔導師ってことを説明しないわけには」
「そうね。結局昨日は皆寝てないから一旦解散しましょう。
クロノ、なのはさんと士郎君を転送ポートに送ってちょうだい」
「わかりました」
というわけで慌ただしく俺となのはは海鳴に帰ってきた。
帰ってきたとはいえなのはの家に直接転送するわけにもいかないので、人目がつかない海鳴公園である。
さて本局からの転送なのでもはや時間がない。
「悪いがなのは急ぐぞ」
「え? にゃああああ!!!!」
なのはを抱きかかえ、高町家へと跳んだ。
そういえばフェイトを見送る時もこんなふうになのはが悲鳴を上げていたか。
そんな事を考えつつ、周囲を確認しながら、なのはの部屋の窓から侵入する。
なのはの部屋の時計で五時四十分。
多少遅れたがこのぐらいなら誤魔化せるだろう。
「ありがとう、士郎君」
「いや、気にするな」
「うん、送ってくれたこともなんだけどね。
言い遅れたけど……私を助けに来てくれて、ありがとう!」
なのはの予想にもしなかった言葉に俺は戸惑った。
「……なのは、しかし、俺は君を守れなかった」
俺がもう少し速く到着すれば、なのはが傷つくことはなかったかもしれない。
改めて心の中で悔やんでいると、なのはは俺の手を握り締めて首を横に振った。
「そんなことないよ!
士郎君が助けてくれなかったら、私はそのまま倒れて頭とかうっちゃてたかもしれないし、それに私、士郎君が来てくれた時、すっごく嬉しかったんだ!」
「なのは……」
「だから、ありがとう、だよ」
「……ああ」
なのはのその言葉に自分の胸が少し軽くなったような気がした。
「あっ! 士郎君も急がないといけないのに止めて、ごめんね」
「いや、気にするな。また後で桃子さん達にも挨拶にお邪魔するから」
「うん!」
胸に少しの温もりを抱きながら、周囲に目を向けて、見られていない事を確認し、なのはに見送られながら俺は高町家から脱出した。
なのはの手の温もりが残る手に心地よさを感じながら自宅に戻り、結界を本局に行く前の状態に戻す。
「さて慌ただしいが効率良くするとしよう」
窓を開け、家の大掃除を開始して、食材などの買い出しなど、またここで問題な
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