暁 〜小説投稿サイト〜
Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
A's編
第五十九話 二人の母
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声が返ってきた。

「例えリンディさんの子供になったとしてもフェイトがプレシアの子供というのは変わらない。
 当然住むところは、別にはなるがフェイトが望むなら表向きだけでプレシアと一緒に俺の家に住めばいい。
 あとはそうだな、フェイトのお母さんが二人になるぐらいだよ」
「そうよ。
 それにこれから研究や仕事で帰れない時もあるかもしれない。
 傍にいてあげることが出来ない時があるかもしれないわ。
 そんな時に頼る存在も必要になるわ」

 二人の言葉に不安が薄れていく。

「その、リンディ提督は、私なんかがリンディ提督の子供になってもいいんですか?」
「勿論よ。
 フェイトさんみたいな可愛い娘、大歓迎だわ」

 母さんとリンディさんの表情に私の不安は晴れていた。

「アルフはどう?」
「私はフェイトと一緒に行くだけだし、リンディ提督の所なら文句はないよ」

 共に行動することになるアルフはもう覚悟は決まっていたようでしっかりと頷いてくれる。

 片方の手で母さんの手を握り締めて、もう片方の手をリンディ提督に差し出す。
 その手をリンディ提督は笑顔で握り締めてくれる。

「こ、これから、よろしくお願いします。
 リ、リンディ母さん」

 たぶん、私の顔は真っ赤なのだろう。
 小さな声でだけどしっかりとリンディ母さんの子供になるという気持ちを込めて、母さんと呼ぶ。

「もう、可愛すぎるじゃない!」
「きゃっ!」
「うわっ!」

 アルフごと抱きつくように抱きしめられる。
 リンディてい、じゃなくて母さんとアルフの身体を支えられるはずもなく、プレシア母さんに倒れる。

「きゃっ」

 いきなりの事にプレシア母さんも抱きとめてくれるけど支えられない。
 だけど

「まったく」

 どこか呆れたような、優しい声がプレシア母さんの後ろから支えてくれる。

「リンディさん、フェイト達を押し倒す気ですか?」
「しょうがないじゃない。
 こんな可愛いの反則よ」
「まあ、その気持ちはわからなくもないですが」

 ため息をつきながら支えてくれる士郎。
 大切な母さんに、ずっとそばにいてくれたアルフ。
 そしてもう一人の新たな母さんの温もりをしっかりと私は感じていた。




side out

「フェイトちゃん、良かったね」
「だね」
「はい」

 リンディとプレシア、二人の腕の中で満面の笑みを浮かべるフェイトを見つめて、同じように笑みを浮かべるなのは、ユーノ、エイミィの三人
 それと

「まったく」

 母親の抱きつきに呆れながらも笑みを浮かべるクロノがいた。

「クロノ君もよかったね。
 フェイトちゃんみたいな可愛い妹が出来て」

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