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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
A's編
第五十八話 赤き流星   ★
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side out

 転送の魔法陣が海鳴の空に描かれ、その中から士郎が現れる。

 だが士郎自身には空を飛ぶ能力はない。
 ゆえに本来なら士郎は重力に従い、ゆっくりと落下を始める。

「―――投影、開始(トレース・オン)

 だがその理は士郎が靴にタラリアを纏うことにより破られる。

 街を見下ろし士郎の身体が地面と平行に保たれる。

 それに合わせて出現する青い魔法陣の足場。
 先ほど士郎がクロノに頼んでいた足場である。
 魔法陣に足を降ろし

「―――I am the bone of my sword.(体は剣で出来ている)

 264本の魔術回路の撃鉄が叩き起こされる。

 魔力は士郎の身体を纏いながら、赤き槍に貪り食われていく。

 そして、士郎はゆっくりと一歩を踏み出した。

 一瞬のうちにタラリアの最高速度に達するが、魔力放出と重力の恩恵を受けてさらに加速を続ける。
 もはやそれは空を飛ぶで行為はなく、地上に墜落していく赤い流星。

 その加速の中で士郎は深紅の槍を振りかぶり、赤い槍はまだ足りないと魔力を貪り続ける。

 狙いはただ一つ。
 海鳴の結界。

 外すはずがない。
 目に見える巨大な結界。
 ましてや動くわけでもなくそこに鎮座しているのだ。
 
 地上に墜落していく衛宮士郎。
 その存在にいち早く気がついたモノがいる。

 その者は士郎の横やりを止めようと考えるも

「……アレでは止めようがないか」

 止める方法が見つからない。
 それも当然である。

 高密度の魔力をという守りを纏い、深紅の槍という名の砲弾が装填された地上に墜落していく砲台を止めるとなれば、装填された砲弾が自分に降り注ぐ覚悟をしなければならない。

 監視をしている者にとってはそこまでして士郎を妨害する必要もない。

 それと同時に監視していた者は気がつかないうちにミスを犯した。

 海鳴にヴィータが張った結界の外で状況の監視。
 周りからの視線も届かない高層ビルの屋上。
 
 普通の人間なら気がつく事はないだろう。
 なのはたちはそれどころではないし、仮に誰かに上から見られたとしてもビル内部に通じる屋上の扉の付近で陰に隠れるように立っているのだ。
 目につく事もない。

 だがここに例外がいる。

 言うまでもなく現在落下、もとい墜落中の衛宮士郎である。

 今までの戦闘経験から自分に向けられる敵意や殺意には敏感に察知する事が出来る。

 もちろん士郎以外にも戦闘経験がある者など察知できる者はいるだろう。
 だが察知出来てたとしても地上に向かって墜落していく最中で敵意を自分に向けた相手を見つける事など不可能に近い。
 不
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