第三幕その四
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「オズの国ではあまりないわね」
「そうですね」
「ドロシーさんが最初に来られた時からそうですね」
「色々な人が増えましたけれど」
「服は、ですね」
「変わっていませんね」
「普通の服はこうしたものだね」
オジョが五人に言ってきました。
「僕が今着ているみたいな」
「はい、三角帽子に上着にズボンにブーツですね」
「その服装ですよね」
「国によって色は違いますが」
「男の人はそうですね」
「女の人は女の人で同じ服装ですね」
「うん、人の背丈は変わっても」
昔に比べてかなり高くなっています。
「それでもね」
「服装は変わっていませんね」
「生地は変わったけれど」
これはというのです。
「昔より動きやすくて丈夫になったよ」
「生地は変わっていますか」
「文明の進歩と一緒にね」
それと共にというのです。
「そうなっていってるよ」
「その服の生地は木綿ですね」
「同じ木綿でもね」
それでもというのです。
「変わったよ」
「丈夫になってね」
「それで動きやすくなったんだ」
「オズの国も文明が進歩して」
「そうなったんだ」
まさにというのです。
「いいことだよね、あとポリエステルやウールの生地の服もあるよ」
「木綿のものばかりじゃないんですね」
「そこは色々だよ」
記事によるというのです。
「本当にね」
「そうですか」
「あとね」
「あと?」
「シルクもあるよ、蚕が蛾になって出た後の繭を使ってね」
「オズの国では蛾になって出るんですね」
「そうだよ、あと繭が実る木もあるから」
そうした木もあるというのです。
「そこで採ったりしてね」
「生地を作ってですか」
「そうしてね」
そのうえでというのです。
「服にしているよ」
「同じなのはデザインだけなんですね」
「オズの服はそうだね」
オジョは神宝に微笑んでお話しました、そうしたことをお話しつつです。一行はオジョのお家に近付いていってです。
やがてある場所に着きました、そこは何処かといいますと。
黄色い煉瓦の道から少し離れた場所に昔の中国の趣の小さなお家が集まっている場所が見えました、そこにはです。
中国の昔の神宝が言う明代の頃の服を着た狐達が二本足で動いていました、その狐達を見てでした。
ビリーナは頷いたお顔になって言いました。
「あちらが狐の集落ね」
「そうだよ」
オジョはビリーナに答えました。
「料理店や雑貨屋さんで出て来るものもね」
「中国のものなのね」
「そうなんだ、ただ狐さん達のものだから」
「あんたが使うには小さいわね」
「食べるにもね」
こちらにしてもというのです。
「どうもね」
「そうなのね」
「そう、それでね」
オジョはさらに言いました。
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