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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
A's編
第五十七話 戦う想い   ★
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んの呼ぶ声に応える事も出来ず、胸から突き出る手を見つめる。

「かはっ」

 その手は私の中をまさぐるように再度動き輝くモノを掴む。

 手の中にあるその輝きは徐々に弱くなると同時に自分の中から何かが引き摺りだされていくような嫌悪感。

 そんな嫌悪感に包まれ、薄れていく意識の中で時に空に輝く赤い閃光。

 その閃光の中から飛び出してくるよく知ってる大好きな男の子。

「……士郎君」

 私はその男の子の名前を呼びながらゆっくりと意識を失った。




side 士郎

「リンディさん、転送準備と現状は?」

 アースラのブリッジに転送されるなり、挨拶など後回しに現状の把握を優先する

「転送先の詳細位置情報さえ準備出来ればいつでも行けるわよ。
 海鳴の結界は現状進展はないわ」

 そんな俺の焦りをリンディさんも理解してくれているようで何も言わず俺の聞きたい事を答えてくれる。

 結界は相変わらず張られていて進展はなしか。

「結界の強度は?」
「エイミィ」
「残念ながら術式が違うから正確な強度はわからないけど並の魔法じゃ壊れないと思う」

 並な攻撃で壊れないなら、桁違いな威力の攻撃で一点突破で破壊すればいいか。

「リンディさん、結界の上空600mに転送を」

 転送先の位置の指定にリンディさんやブリッジの他の面々も目を丸くする。

「……何をする気だ?」

 そんな中聞きたくなさそうに言葉を発するクロノ。

「並な攻撃で壊れないなら、桁違いな一撃を与えるまでだ」
「……それは僕達が記録するという事を、管理局の強硬派の者達までそれを見るという事を理解して言っているのか?」
「クロノ、それは優先度が違う」

 俺の言葉にクロノと同意見のようで首を傾げていたアースラの面々と俺の言いたい事を理解したように眼を閉じるリンディ提督。

「なのはや結界に突入したフェイト達を救うのが最優先だ。
 管理局に俺の能力がばれる事と比べるまでもない」

 俺の言葉に息をのむクロノ達。
 その言葉にリンディさんはゆっくりと瞳を開け

「エイミィ、結界の破壊作業は中断。
 転送先座標、海鳴市結界上空600mに設定。
 どれくらいで出来る?」
「えっと、三十秒でいけます。
 アレックス、結界解析は後回し、転送の準備を最速でするよ」
「了解!」

 エイミィさん達の言葉に頭に念のためと用意していた設計図を解き放ち

「―――投影、開始(トレース・オン)

 深紅の槍を右手に握る。

「クロノ、下に加速するための足場がほしい。
 転送した時に頼めるか」
「え、ああ、それぐらいなら大丈夫だ」

 クロノにひとつ頼みごとをし、外套を翻して
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