第三幕その三
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「妖怪博士にね」
「なっているかも知れないですね」
「そう思うよ、僕も」
「というかね」
王子はしみじみとした口調で言いました。
「妖怪の身体の構造も感が手見ると面白いね」
「そうだよね」
「牛女についても」
「そうだね、あと僕が思うに件はね」
この妖怪はといいますと。
「胃は四つあるよ」
「牛の身体だからだね」
「生まれてすぐに死ぬけれどね」
「予言をしてだね」
「うん、予言をしなかったら死なないと思うけれど」
それでもというのです。
「その身体についてはね」
「牛の身体だからだね」
「そうだと考えているよ」
「成程ね」
「色々考えていくと」
妖怪のこともというのです。
「面白いよね」
「そうだね」
「これも学問だしね」
「日本だと民俗学になるね」
「うん、そちらの学問だよ」
妖怪のことはというのです。
「都市伝説にしてもね」
「そうだよね」
「だから水木先生はこちらの大家でもあったんだ」
民俗学のというのです。
「普通の民族学者よりもだったんだ」
「妖怪のことに詳しかったんだ」
「そうだったんだ」
「そういえば」
トミーが気付いたお顔になって言いました。
「民俗学は柳田邦男からでしたね」
「そう、あの人からはじまってね」
「確立されましたね」
「民俗学はあの人がはじめて」
そうしてというのです。
「確立したね」
「そうした学問ですね」
「そしてその人からね」
柳田邦男からというのです。
「妖怪のことを書いていたんだ」
「そうでしたね」
「遠野のこととかね」
「東北でしたね」
「あちらの河童や座敷童のことも書いたし」
「それで、でしたね」
「あの人が妖怪のことを学問に取り上げたから」
それでというのです。
「民俗学ではね」
「妖怪も扱いますね」
「そうなんだ」
「それで今もですね」
「民俗学では妖怪のことを扱うし」
「水木先生もですね」
「妖怪のことでね」
まさにこの存在のことでというのです。
「大家の中の大家とね」
「言ってよかったですね」
「それに日本の妖怪の歴史は古くて」
先生はさらにお話しました。
「奈良時代にはね」
「鬼がいましたね」
「神話では八岐大蛇がいたしね」
「それで、ですね」
「日本の妖怪の歴史は古いんだ」
「そうですね」
「そういえばね」
ここでトートーが言ってきました。
「鬼は日本の妖怪の代表の一つだね」
「鬼に天狗に河童にね」
ダブダブも言います。
「変化ね」
「日本は幽霊のお話も多いけれど」
ポリネシアは幽霊のこともお話に出して言います。
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