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氷の龍は世界最強
ステータス
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こそ、なんのつもりだ」
 ガンを飛ばしてくる檜山に俺は冷徹な瞳で見下ろしている。
「くだらないことしかやらない子供か。時と場合を考えろ。まあ、子供の上にバカだから。それは分からないだろうけどね。それにこんなことをして自分の評価が悪くなることにも理解していない凡人以下のバカの頭は沸いているのかな?」
「なんだと!? テメェ、俺よりもステータスがちょっと高いからって調子にのんなよッ!?」
 この程度で激昂して殴りかかってくるとは――。
 なんだ、そのストレート。
 この世界に来てからもそうだが、米国で強盗の銃弾を軽々と躱せた俺の目は冴えている。
 バカの動きは遅く見える。
 俺は檜山の右腕を掴んで、柔術の一本背負いからコマンドサンボの肘鉄を顔面に食らわせる。
「ブッ!? てめぇ・・・・・・ッ!!」
「お前。自分が小物だとというのを理解できないのか?」
 近くでは天之河のバカが止めに入ろうとしたが、先客がいた。
 ウガーッ! と割って入ってきたのは愛子先生だ。
「こらっーっ! クラス同士の喧嘩なんて先生が許しませんよッ!!」
 ぷりぷりと怒り出すも俺から見たら、さほど、大人としての威厳がない。
 だけど、面倒くさくなったので俺は檜山をそのまま投げ飛ばした。
「愛子先生の言うとおりだ。喧嘩は良くない。これからは助け合っていくんだ」
「・・・・・・」
 その顔とお前の性格が言うことかね。
 もういいや。
 俺が何を言おうとバカに付ける薬はない。
 くだらないと呈してさっさと引っ込んでいく。
 バカは俺の反応にまだなにか言いたげだったが、檜山のバカが騒ぎ出したので、そっちに徹した。

 その後、愛子先生が南雲を励まそうとするも、彼女のプレートを見せたが、逆に撃沈させられたのは別の話だ。

 一方、王国の方にやって来ていた濡れ烏の長髪の男の娘。
 彼は広間に集まっている蒼汰たちを見て
「あれが今回の一件で呼び出された少年少女たちか」
(見たところ、それなりの力を有しているけど・・・・・・精々、平隊士ぐらいの実力だが・・・・・・問題は、あの銀髪の少年。彼から発する莫大な霊力と霊圧・・・あれは、隊長格のレベル。生まれながらにして霊感を持ち、類い希な潜在能力を持っている)
「彼をこんな所で燻らせるよりも十三隊で連れて行った方が光るかもしれないな」
(まずは彼を死神としての道に進ませる必要がある。そのために《《一度、死んでもらわなければ》》・・・さて、どうしよう・・・)
 男の娘は頭を悩ませるのだった。
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