始まり
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いないらしい。放置という意味で・・・。
まあ、脳味噌も筋肉でできているから。
さほど、どうでもいい。
「おはよう、八重樫さん、天之河くん、坂上くん。はは、まぁ、自業自得とも言えるから仕方ないよ」
「それが分かっているなら直すべきじゃないか? いつまでも香織の優しさに甘えるのはどうかと思うよ。香織だって君に構ってばかりはいられないんだから」
冷たい言葉を投げる。
白崎は別にそのつもりがないが、天之河の中では「仕方なく構っている」としか見えないようだ。
なので、彼女の恋心に気づいていない。
「いや〜、あはは・・・・・・」
それを南雲は笑って見過ごそうとするも白崎が
「? 光輝くん、なに言ってるの? 私は、私が南雲くんと話したいから話してるだけだよ?」
「え? ・・・・・・ああ、ホント、香織は優しいよな」
さっきも言ったとおり、間違えた解釈する天之河にとって、白崎の言葉は南雲に対して、気を遣っているように聞こえるのだ。
こればっかりは此奴らがどうしようもない。
まあ、俺には関係ないことだ。
そこにチャイムが鳴って、各自解散となった。
「・・・・・・ごめんなさいね? 2人共悪気はないのだけど・・・・・・」
申し訳なさそうに謝る雫に、南雲も苦笑して答えた。
結局の所、収集するのは雫だ。
彼女もだいぶ、気苦労していることだ。
そうして、今日のスクールライフが始まる。
まあ、俺は授業を受けずに寝ているか読書するかの2択である。
昔、俺が読書しているのを天之河が注意したが、俺は無視した。
先生たちも注意したことがあるが、俺の両親が学校の先生に教えたのだ。
俺が中学時代の間を利用して米国のハーバード大学に入学し、2年で卒業したことに――。
なので、先生が天之河やクラスメイトに言ったことは
「文句を言いたいのはあるだろうが、彼よりも高い点数を取っていい成績を取れ。それしか言えない。お前たちと彼とでは格が違う。それだけは覚えておけ」
それだった。
実際、1年の頃。最初、先生に没収されそうになったけど、クラスメイトの前で俺に言いくるめられて諦めた。全国模試もトップクラスの成績だ。
なので、学校側からすれば、成績さえ落とさなければ、放置することになった。
俺からしたら、成績を取る方法なんて簡単なんだ。
公式、文法、年表、単語などを単にどれだけ覚えればいいかそれだけ。
受験戦争なんて所詮、戦争でも競争でもない。
あんなのじゃあ、俺は本気になれない。
様々なテーマを与えられ、それに従った効率的かつ理論的に構築すれば、敵だろうと障害だろうと攻略できる、生き残れるというものだ。
だから、俺を満足させられるものが出てきてほしい。
俺はそう願うしかない。
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