始まり
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する。
それで悲しまれても俺の気持ちを・・・俺の心を・・・俺の本能を・・・理解できっこない・・・。
まあ、それで周りの男子共から少しの視線を集めるが気にしない。
俺と彼らとでは雲泥の差だ。
それは才能という意味でだ。
俺は周囲から天才と呼ばれている。
しかも、氷のように冷たさを見て、俺のことを『氷の天才』と呼んでいる。
別に誰にどう言われようと俺の知ったことではない。
だけど、俺と一緒にいることだけは避けてほしい。
俺は夢のせいで周りから煙たがれている。
天才が故に孤独とも取れる言葉。
それが俺という人間だった。
「よぉ、キモオタ! また、徹夜でゲームか? どうせエロゲでもしてたんだろ?」
「うわっ、キモ〜。エロゲで徹夜とかマジキモイじゃん〜」
一体何が面白いのかゲラゲラと笑い出す男子生徒共。
五月蠅い。
オチオチ眠れないじゃないか。
毎度のことで飽きないな。
まあ、その理由もアレだろうからしょうがないか。
「南雲くん、おはよう! 今日もギリギリだね。もっと早く来ようよ」
ニコニコと微笑みながら南雲のもとに歩み寄ったのは、白崎。彼女が必要以上に構っている。
その理由に気づいているのは俺と雫くらいのものだ。
「あ、ああ、おはよう白崎さん」
彼女へ返事をした瞬間、クラス内が殺気立った。
殺気に思える眼光が南雲に降りかかった。
まあ、確かに美少女が人気のない男にメロメロだったら気に入らないよな。
「ごめん、ちょっと行ってくるわね」
「行ってこい・・・」
そこに雫が事態の収拾に向かう。
「南雲君。おはよう。毎日大変ね」
「香織、また彼の世話を焼いているのか? 全く、本当に香織は優しいな」
「全くだぜ、そんなやる気ないヤツにゃあ何を言っても無駄と思うけどなぁ」
雫と同時に南雲へ話しかけるのは、彼女の幼馴染みである天之河光輝と坂上龍太郎だ。
天之河は天才ではないバカだ。
よく言うだろう。天才とバカは紙一重だって・・・。
彼は自分の正義感だけを信ずる男だ。
俺から見れば、傍迷惑な男だ。
自分が正しいと思うことを疑わずに信条として生活している。
思い込みが激しいタイプの男だ。
俺が天才なのも彼からしたらカンニングしたんじゃないかと抗議する。
前に俺が全てのテストを満点で取ったことを学校側に抗議した。
学校側もカンニングしたのではないかと疑いもあったので再テストをした。
だが、再テストした点数も満点だったのでカンニングしていないことがはっきりした。
だけど、彼だけは俺が自分よりも天才なのが嫌らしい。
全く、自己中な奴だ。
次に坂上龍太郎。
此奴は俺の知ったところではない。
此奴も南雲のことを思って
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