第2話 制圧
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査を行う事となった。対象海域はこの島より北に100キロの海域にある無人島だ」
日本のみならず『回廊』のある特徴に着目した地球諸国は、クロナス島に『回廊』が集中しているデメリットを解決すべく、『条件』に適合したエリアの捜索と開発を開始していた。
そしてその行動は日本も進めており、今その行動を行えるのは、今この場にいる7隻だけだった。
「確かに危険もあるかもしれない。だが、この調査で得られる利益は確実に我が国のみならず地球世界全体にとっても良いものとなるだろう」
『了解!』
翌日、日本艦隊は北に向けてクロナス島の仮設港より出港。新たな島の開拓に乗り出す事となった。
この調査が日本の運命に大きな影響を与える事となろうとは、その時の人々全員が思いもしていなかった。
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帝国標準暦154年8月4日 ミドラス諸島沖合
連合諸王国艦隊は、帝国からの要請を受けて飛び入りで参戦した3ヵ国の艦隊600隻を加え、3300隻の大艦隊で一気に攻勢を仕掛ける事となった。
「しかし、夜に攻めるとは…デューク殿も無茶を仰るものだ」
ベネシア公国艦隊の旗艦で、全長60メートル程度の大型ガレオン船である「メリア」号の船楼で、ベネシア公はそう呟きながら、夜闇の中ポツポツと灯るカンテラの僅かな明かりを見つめる。
最初の挑発程度を想定した攻撃は真昼間に行われ、方法は不明ながら一方的に攻撃されて全滅した事を受け、目の利かぬ夜闇に乗じて奇襲を仕掛ける事となった連合諸王国艦隊は、『風神の拳』で15ノットにまで増速し、クロナス島の背後に回り込もうとしていた。
「流石に背後から回り込んでの奇襲は見抜けまい。各船、飛竜の展開急げ!」
デュークの指示に従い、アルバ王国艦隊の各船から、暗視魔法をかけたワイバーンが飛び立ち、編隊を組んでクロナス島へ飛んで行く。
最初の日とは打って変わって順調に進む作戦。デュークは勝利を確信する。
が、直後に真上に幾つもの光の塊が生じ、空が白く輝く。思わず将兵達は目が眩み、デュークも目を細めながら驚愕の声を上げる。
「なっ…気付かれた!?」
デュークがそう叫んだ直後、周囲に多数の水柱が聳え立った。
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連合諸王国艦隊の奇襲行動は、アメリカ海軍アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦のAN/SPY-1フェーズドアレイレーダーと、イギリス海軍42型ミサイル駆逐艦の1022型早期警戒用レーダーに見破られていた。
「敵艦隊より、航空戦力の展開を確認」
「照明弾を打ち上げた後に迎撃開始せよ
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