暁 〜小説投稿サイト〜
レーヴァティン
第百七十五話 冬が終わりその十三

[8]前話 [2]次話
「蜜柑を食おう」
「デザートっちゃな」
「菓子を考えたが」
「そっちはっちゃな」
「甘い菓子は日本酒を飲んだ後はな」
 どうしてもというのだ。
「合わない、だからな」
「それでっちゃな」
「明日にしてだ」
 それでというのだ。
「今夜は蜜柑を食う」
「そうっちゃな」
「そちらも楽しみにしてな」
「食べていくちゃっな」
「そうして飲む」
 言いつつまた飲んだ、英雄は飲んで食うことでも時を過ごして春を待つことにした、そしてそれは成功していた。
 何時しか雪が少なくなっていた、それで彼は言った。
「ではな」
「はい、春になれば」
「その時はですな」
「もう兵は集める用意が出来ています」
「武具や兵糧も」
「だからだ」
 幕臣達に話した。
「春になればな」
「それと共に」
「即座にですね」
「北陸攻めに入る」
「そうしますな」
「その時がいよいよ近付いている」
 こう言ってだった、英雄は少なくなってきた雪を見つつ言った。そして間もなくとなった時を待つのだった。


第百七十五話   完


                  2020・8・23
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ