第105話
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人であるレジーニアの話によりますと、ルシエルは知と力を併せ持つ戦闘型の天使で、階級に見合う戦闘能力を持っている事に加えてそれ以上に優れた智謀で状況に合った戦術を導き出して戦場を駆ける”頭脳派”との事です。実際、彼女達がゼムリア大陸に現れるまでは長年の魔族との戦いで彼女が率いる部隊は高い戦果を挙げ続けていたとの事です。」
「へ〜……エル姉と結構似ている天使みたいだね。得物もエル姉と同じ”双剣”のようだし。」
「………なるほど。そういう事であるのならば、むしろ歓迎します。―――――それでは軍議を始めましょうか。」
リィンの説明を聞いたパティルナは興味ありげな表情でルシエルを見つめ、エルミナは納得した様子で頷いた後軍議の開始を促した。その後リィン達がそれぞれの席に着席すると軍議が開始された。
「予め伝えた通り、今回侵攻する地はエレボニア帝国の工業都市にして侯都――――――”黒銀の鋼都”ルーレだ。」
「ルーレを早期に抑える事ができれば、ノルティア州の掌握も容易になりますし……何よりも、統括領主である”ログナー侯爵家”が敗れたのであれば、ノルティアの貴族達の戦意を”折る”事ができて最小限の戦いでノルティア州を掌握できます。」
「―――加えて、ルーレ地方にある鉱山――――――”ザクセン鉄鉱山”はエレボニアにとって最も重要な資源である”鉄”が最も取れる鉱山である事から”帝国の屋台骨”とも呼ばれている鉱山で、またルーレはエレボニア帝国軍の兵器・武器の開発・量産を請け負っている”ラインフォルトグループ”の軍需工場がありますから、今回の作戦が成功すればエレボニアの戦力に致命的なダメージを与える事ができると言っても過言ではないでしょう。」
「……なるほど。早期の敵国の領土掌握だけでなく、敵国の資源と戦力にまで大きな影響を与える事ができますから、今後の戦況に直接影響を与えると言っても過言ではない連合にとって最も重要な作戦の一つでもあるという事ですね。」
エフラムとエイリーク、エルミナの説明を聞いたルシエルは真剣な表情で考え込みながら呟いた。
「ああ……ただ、ノルティア領邦軍は統括領主のログナー侯爵家が元々武闘派である事から、領邦軍の中でも精強である事で有名だから、前の作戦――――――”トリスタ占領作戦”で戦った正規軍よりも練度は上と思った方がいい。しかもそのノルティア領邦軍の”本拠地”である”黒竜関”もルーレに隣接しているから、ルーレの攻略に時間をかけていたら”黒竜関”からの援軍も到着すると思った方がいいだろう。」
「つまりは、先の戦で戦った兵達よりも練度が高い兵達が相手で、しかもその兵達の”本拠地”からの援軍が来る時間もそれ程かからないという訳ですか。」
「加えてルーレを含めたノルティア州は戦後、”クロス
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