暁 〜小説投稿サイト〜
魔法科高校の氷の異能者
入学式編
入学式
[3/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
辞となれば、仕方ないな。
 多少、寝惚けて聞くことにした。
「新入生総代、司波深雪」
 司会者が告げると、舞台袖から深雪が姿を現した。
 俺は遠くから見ている。
 相変わらず、こういった雰囲気に慣れているのか? いや、慣れているように見えているだけか。
 それにしても、空気が変わっているな。
 空気に当てられて、ほのかが頬をほんのり朱に染めているよ。
 愛桜は
(凄いわね。空気が変わっている。これだと、周りがお構いなしに媚を売ってくるでしょうね。蒼汰は大丈夫かな? まあ、玲奈さんがなんとかしてくれるでしょうね)
 愛桜の奴。俺に目線を向けてくる。
 俺も愛桜が思っていることは分かっている。
 分かっているからこそ、思わず、息を吐いてしまう。
 なお、答辞の内容を聞いている寝ぼけが一気に吹っ飛んだ。
 深雪!? なんて、際疾いフレーズを言うな。下手したら・・・
 タラタラと汗を流している。
 何故なら、新入生全員からの反発を喰らう。
 そんな感じで入学式を終えた。
――――――――――――――――――――――

 入学式を終えた後、俺たちはID交付所に行き、IDカードを貰い、自分のクラスを知る。
 どうやら、俺はA組のようだな。
 愛桜やほのか、雫は知らないけど――。
「やったね、雫。同じクラスだよ」
「うん」
「私もA組だね。蒼汰は?」
 愛桜もA組。
 どうやら、同じのようだな。
「俺もA組だ」
 俺は自分のクラスが何処なのかを告げる。
 俺が告げたことにほのかが
「本当ですか!?」
 驚いたように聞き返してくる。
「ああ」
 俺は正直に答えた。
 ここで嘘をつく理由もないからな。
 ほのかは雫と手を取り合って、喜び合っている。
 雫も雫で表情が和らいだ。

 と、そこに
「蒼汰くん」
 何やら、凍てつく視線と凍えるような笑みを浮かべている深雪がいる。
 わかりやすく言おう、目が笑っていない笑顔だ。
 凍てつく視線に俺はガタガタと震え出す。
 俺は震えながら、振り返れば、案の定、深雪がいて、目が笑っていなかった。
「蒼汰くん?」
「はい」
 背筋が凍りつく呟きに俺は思わず、背筋を伸ばしてしまう。
 深雪の言葉ってこんなに冷たかったっけ?
「そこにいる彼女たちと逢い引きですか?」
「・・・・・・・・・・・・」
 これには、思わず無言になる。
 深雪よ。ストレスでも溜まっているのか?
 とりあえず、俺はハアと息を吐き、深雪の髪に触れながら
「そんなわけないだろう。彼女たちは偶然、入学式で知り合っただけだ。それに俺が深雪以外に逢い引きなんてする必要がないだろう」
 髪に触れ、撫で、優しげに言う。
 優しげに言ったせいか知らないが、深雪の顔いや頬が若干赤
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ