暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga17-A侵撃のT.C.〜1st Wave〜
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さいしすばしっこいし、魔法は食べるし舐められると魔力を全部持っていかれる。

「なら直接攻撃・・・が、ダメなのか」

「ああ。中遠距離でダメだから近接戦に移行した途端に群がれて、一瞬で魔力を奪われた。命までは奪われないようだが、数週間の間は魔力運用が出来なくなるという」

「ルシルから見てどう? 魔術師にも通用するようなやつ?」

「何とも言えないな。ただ、魔術師とはいえ魔力吸収系には弱い。この猫たちがどういう原理で魔力を吸収しているか判らないが・・・。うーん、どっかで見たような気がするんだよな」

ルシルが腕を組んでそう唸るものだから、「セインテストの記憶?」ってことになる。でもルシルは「いや〜、思い出せん。気の所為かもしれないし、あまり重く考えないでくれていい」って苦笑い。ルシルの勘違いならいいんだけど、実際に歴代セインテストの記憶の中にあるのなら最大警戒だ。どの時代かによって危険性が跳ね上がる。もしオリジナルの時代、魔術の時代だったらとんでもないことになる。

「まぁとにかくだ。これより俺たち零課は、第6管理世界ストラスブールへと出撃する。任務内容、正体不明の猫6匹の捕獲」

「捕獲? 殺すんじゃないの?」

「やめてセレス。猫ちゃん殺さないで」

「セレス。そんなことしたら許さない」

「あくまで魔力を奪うだけで、危険性は低いという話だ。それに人為的に生み出された生命ではなかった場合は新種の発見ということで、いろいろと調べたいそうだ」

セラティナやクラリスの気持ちも解るな〜。猫の見た目の動物は殺したくない。ルシルも以前言ってたけど、猫ってこの世界で至高の動物じゃない? 犬派か猫派で言えば、わたしは猫派だし。

「隊長」

「あ、うん、はい! では、特務零課、シャーリーンへ搭乗準備! 準備が完了次第、第6管理世界ストラスブールへ向けて出撃する!」

というわけで、本局からストラスブールは次元航行船で約2日間の旅。わたし達が到着するまでにストラスブールの首都防衛隊が仕留めればそれでよし。ま、ルミナ達から不満は出るだろうけど、デスクワークから解放されただけでも十分だよね。

「・・・2日間でも長かったな〜・・・」

部隊長室の椅子に座りながらモニターに映るカレンダーを眺めながらボソッと呟いた。本局を発ってから2日が経過。本部からは何も言ってこないのを考えるに事態はどっちにも転んでいないみたいね。コーヒーを一口飲んで、「こういう時のデバイス部隊はどうしたんだろ?」って独り言つ。
すずかの第零技術部が開発した自立動物型戦闘デバイスは、家庭用の自立動物型と同じように量産に入っていて、少しずつだけで各地上本部にも配備され始めてる。ただ、一部からは人が機械に仕事を取られるって不満などが出てるみたい。
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