第102話 白蓮の従妹
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(パイトウ))、お前の意見は略奪を行う烏桓族を全ての烏桓族に当てはめているだけだ。漢の民にも賊はいるだろう。お前はその賊を持って、漢の民が賊とは言わないだろう」
私は白藤の発言に不愉快になりましたが、冷静に受け答えました。
白藤の意見は真近で烏桓族の凶行を見ている者の発言なのでしょう。
白蓮も私と最初にあった時に、似たような発言をしていました。
幽州の民と烏桓族との間には深い溝があるようです。
私が出会った烏桓族の生活が困窮しているのもこの辺りから来るのでしょう。
烏桓族を根絶やしにする方法が、解決策として一番楽なような気がしてきます。
所詮、漢の土地に住む烏桓族は余所者です。
どちらかが出て行かなければいけないなら、余所者が出るのが筋です。
とはいえ、白藤の考えを受け入れる訳にはいきません。
白藤の言う様に、どちらかが上にならねば治まりは着かないでしょう。
和気あいあいでは済まない。
ならば、私が烏桓族の上に立ち、彼らと幽州の民との共生を促すしかありません。
「確かに・・・・・・。正宗様の言葉にも一理ありますね。しかし、それならば難楼以下、上谷郡の烏桓族の内、戦闘員は皆殺しにせねばいけませんね。彼奴等の行っている行為は賊の行為です。ですが、そんな真似をすれば、彼奴等の家族は我らにいずれ刃を向けてきます。その前にその目を詰むのが上策ではありませんか? 結局、彼奴等を皆殺しにすることに変わりはないです」
白藤は私の言葉に口を噤みましたが、暫くすると口を開きました。
彼女の発言は筋が通っています。
難楼の行っている行為は賊行為でしかないのです。
ならば、見せしめのために皆殺しにすべきです。
烏桓族だからと見逃すのは間違っています。
ですが、それで烏桓族が大人しくなるとも思えません。
それで一定の効果はあるでしょうが、根本的には解決しないと思います。
「そうだな・・・・・・。だが、それは難楼が私達に徹底抗戦の姿勢を示したときだ。降伏すれば、罪を償うことを条件に命までは取らない」
私は白藤の言葉に真摯に応えました。
白藤に言われて気づきましたが、難楼の出方次第では最悪の結果を招く可能性があるのです。
そうれなれば、彼女の言う行為を私が率先して、行わねばならなくなります。
私の肩に大勢の烏桓族の命が掛かっていることに気づかされました。
「正宗様の了見は分かりました。不満はありますが、正宗様の方針に従わせていただきます」
白藤は私を真っ直ぐに凝視した後、口を開きました。
私の配下
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