第102話 白蓮の従妹
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。彼奴等を潰せば、幽州の西半分の烏桓族など恐るるに足らず。残りの東半分の烏桓族も彼奴等を潰した後なら、力押しで潰すことができる。仮に、正宗様に服従の姿勢を示した烏桓族が反乱を起こせば、問答無用に潰してしまえばいい。烏桓族は我らのやり方に文句があるなら、漢の土地から出ていけばいいのだ」
白藤は腕組みをすると、厳しい表情で星に言いました。
「な、なんだと貴様! お前の行為は悪鬼、そのものではないか! 我らが主、正宗様はそのような非道に手を貸すはずがなかろう」
星は白藤の発言に激昂しました。
「白藤、少し言い過ぎだぞ!」
白蓮は白藤の過激な発言を注意しました。
「お二人とも落ち着いてください」
稟が星と白藤を宥めました。
「いい加減にしろ! あなたは幽州を焦土を化すおつもりか?」
冥琳も白藤に厳しい表情を向けました。
「冥琳殿、私は別に幽州を焦土と化すつもりは毛頭ない。心配しなくても、あなたの策に従う。私が言っているのは難楼の居場所を特定した後のことだ。早く難楼を潰せば、それだけ早く戦力を幽州の東半分に注力できると言っている。その結果、幽州から烏桓族の脅威を取り除ける。そもそも、幽州の東半分は焦土も糞もない。今でも十分に荒れ果てている」
白藤は冥琳に噛み付くように言いました。
「白藤、悪いがお前の策には乗れない。折角築いた烏桓族との信頼関係を崩す訳にはいかない」
「烏桓族との信頼関係など信用できるのですか? あの連中は所詮、知恵なき野蛮な獣と一緒です。直ぐに、約束など忘れ獣の如く、襲ってくるでしょう。それとも彼奴等に定期的に貢ぎ物でも贈るつもりなのですか?」
白藤は烏桓族を侮蔑するような表情で言いました。
「貴様――――――! 正宗様を侮るつもりか!」
泉が白藤の言葉に激昂しました。
「泉、落ち着け。白藤、私は烏桓族に貢ぎ物などやるつもりはない。確かに、彼らを懐柔するために金を使った。だが、それは彼らの経済状況があまりに酷かったからだ」
私は白藤を見据え、真剣な表情で言いました。
「正宗様は分かって居られませんね。彼奴等の性分は獣なのです。正宗様が懐柔された烏桓族は力が無いから、大人しくしているだけです。獣がより強い獣に従うのは必然です。強い獣に逆らうことは死を意味する。それが彼らの論理なのです。正宗様が与えし恩など直ぐに忘れます。彼奴等に恩義に報いるなどの思考は持ち合わせていません」
白藤は私の言葉に呆れたように言いました。
「白藤(
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