第102話 白蓮の従妹
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頼む。私は劉ヨウ、字は正礼、真名は正宗だ」
「正宗様、真名を謹んで預からせていただきます」
白椿、白藤との自己紹介を終え、私は彼女達に自軍の武将を紹介しました。
互いの自己紹介を終え、今後の方策を話し合うことにしました。
軍議は三刻に渡り、いろいろと紛糾したが私達と白蓮達双方の烏桓族討伐の方針が決まりました。
白蓮達は難楼率いる烏桓族を滅ぼすことに注力したい様子でした。
とはいえ、遊牧民の特質というか・・・・・・。
彼らは基本定住はせず、移動式住居を持って、どこにでも移動します。
烏桓族の中には定住しているものもいますが、多数派ではないです。
私に服従の意思を示しているのは、定住、半定住をしている烏桓族が中心です。
彼らにしてみれば、わざわざ危険を犯して略奪をせずとも暮らせればそれに越したことはないのです。
難楼率いる烏桓族の捕捉は一筋縄でいかない現実を彼女達に突きつけると、彼女達も冷静さを取り戻し、意見を軟化してくれました。
「我々は当面、難楼率いる烏桓族による略奪から可能な限り民を守ることに注力しつつ、それと並行して、難楼の居場所を捕捉していく方向でよろしいか?」
冥琳は私達と白蓮達を見回しながら言いました。
「私達も烏桓族の力はよく分かっている。彼奴等は大軍を率いるなんて、目立つ行動をする連中じゃない。冥琳の策が一番現実的だと思う。正宗君が率いてきた騎馬と私の騎馬を合わせれば、一万六千。それに歩兵三万二千、これだけの兵力があれば、上谷郡の烏桓族を封じ込むことは可能だと思う」
口火を開いたのは白蓮でした。
「そうね・・・・・・。腹立たしいけど、ちょこまかと彷徨くあの連中を追いつめるにはそれしかないわね」
白椿は不満があるような表情をしていましたが、無理矢理納得しているようでした。
「難楼の拠点には非戦闘員がいると思います。彼らを襲撃すれば、難楼は私達に報復を行うため、正面から戦を仕掛けてくると思います。今までは、私達の兵力が少なくて、その手を使えませんでしたが、正宗様のご加勢で、それが叶います」
白藤は私に恐ろしい作戦を提言してきました。
「白藤の言う通りにすれば、難楼を御すのは早いだろう。だが、そんな真似をすれば、私が抱き込んでいる烏桓族の信頼を裏切ることになる」
私は白藤の方を向き言いました。
「白藤殿、非戦闘員を襲撃するなど、私の矜持が許さない」
星が白藤を厳しい表情で言いました。
「上谷郡の烏桓族は全て、長城の外に追いやればいい
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