天使とラブソングを……?(第4幕)
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集中しよう。
病気にでもならない限り、このミサには毎回参加しているが、この説教を楽しいと感じた事は一度も無い。
お母さんは努力家で、何時も色々な本を読んで勉強している。
その本も、読みもしてないのに『面白そうだから買ってきた』とお姉ちゃんからプレゼントされた物や、『これ面白かったよ』と読んだ上でプレゼントしてくれるお父さんのだったりで、結構な量になっている。
そんな大量の蔵書の中から、皆さんの為になる事柄を解りやすく再構成して……そして神様への感謝へと繋げて話してくれるのだが、本当に退屈な時間なのだ。
マーガレットさんは何時も『為になりました』と喜んでくれてるのだけど……
「ウルフ……アンタだったら如何なアイデアを出した? 因みに私は“リュリュの裸踊りを披露させる”よ(笑)」
ポピーさんがこちらを向かずに話しかけてきた。
「ふっ……酷いお姉ちゃんも居たもんだ」
同感だ。
「ポピーの案は一時的で、しかも一部の人間にしか効果が無い。父親として以外でも却下だ」
「確かに万人受けでは無いわね……で、ウルフなら如何よ?」
流石に顔を少しこちらに向けて尋ねるポピーさん。
「俺の案ですか? そうだなぁ……リュカさんの言う通り一時的で一部の者対象ですけど“リュリュさんの使用済み下着配布イベント開催”ってのを提案します」
最悪な案が出てきた。
「アンタ……私のより酷いじゃない(笑)」
「そうですか? でも客と提供するこちら側とWin−Winじゃないですか。事前に準備が出来るから、リュリュさんが当日ミサに参加しなくても問題ないし、客側は形として永遠に手元に残るし(笑)」
余りの提案にお姉ちゃんはウルフさんを見ようともしない。
「でも大変ね……何人に配るのか分からないけど、一度はパンツを履かなきゃならないなんて……」
「はぁ? ポピー姉さんなら分かると思ってたのに」
ポピーさんでも分かってない事とは?
「俺は『使用済み』とは言いましたが、『着用済み』とは言ってません」
「……凄ーわウルフ。アンタは就く職を間違えてるわ。詐欺師になるべきよ」
“使用済み”と“着用済み”の違いが解らないわ。
私の疑問の視線に気付いたウルフさんは、
「“着用”となれば下着として股間に装着させるべきだろうけど、“使用”となれば話は別。あんなのただの布きれだ。新品であれば汚くないのだし、ぞうきんとして棚やテーブルを拭いても良い。まぁ紅茶を股ぐらの部分で拭いておけば、より勘違いを誘うだろうけどね(笑)」
と丁寧に教えてくれた。紅茶とこの人を嫌いになりそうだ。
「おいおいそんな目で睨むなよフレイちゃん。この案を最初に提示したのは俺じゃ無いんだよ……其奴の受け売りさ」
「
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