第20話 ヴァルハラ星域会戦
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プスブルク陣営――16個艦隊20万隻。
アムリッツァ星域会戦すら上回る、史上最大の会戦が幕を開けた。
先ず、『疾風』の異名を持つ右翼のミッターマイヤー艦隊がハプスブルク軍左翼へ突撃を仕掛けたが、ナトルプ上級大将の艦隊によってその進攻を阻まれる。
ナトルプも機動戦を得意としており、ミッターマイヤーに対するには正に打って付けの人物であった。
次に、左翼のロイエンタール艦隊もハプスブルク軍右翼へと攻撃を仕掛ける。
しかし、ハプスブルク軍の右翼を任されていたメルカッツ上級大将によってその攻撃は阻止された。
ガイエスブルグでの決戦時、一時は自害も考えていたメルカッツであったがシュナイダー少佐による説得もあり、ハプスブルク陣営に合流していたのだ。
その後、他の艦隊も戦闘を開始する。
ラインハルトは最も指揮能力の低いシュターデン艦隊を集中的に狙わせたが、ハプスブルク軍は即座に予備兵力の一部を応援に回す。
アドルフは2倍という戦力差から予備兵力の艦隊を多く裂いており、どこか一つの戦線が崩壊しても即座に補強できる態勢を整えていたのである。
序盤は、数において勝るハプスブルク軍に軍配が上がった。
<アドルフ>
戦闘が始まってから3時間。
未だ戦況に変化はない……が、俺の原作を見た経験談からすれば、そろそろあいつが動くはずだ。
『突撃ー!』
ビッテン率いる黒色槍騎兵《シュワルツ・ランツェンレーター》が猛攻をかけてくる。
ほらな。
「閣下、どうやら敵はこの段階で切り札を切ってくるようです」
真面目な顔で、参謀長のグライフスが告げる。
まあ、ラインハルトとしては数で圧倒的に劣っている分、せめて流れだけでも掴んでおきたいところだろう。
「前線、突破されました!!」
早くも前線が突破された。
っていうか、さすがに早すぎね?
『猪突猛進こそ我らの本領よ。敵に如何なる奇計奇策があろうとも力で打ち破ってくれるわ』
くくく、猪が何かゴチャゴチャとほざいているが、黒色槍騎兵《シュワルツ・ランツェンレーター》が突っ込んで来ることなど最初からお見通しなのだよ。
我が領のマッドサイエンティストたちが作った最高傑作をその目に焼き付けるがいい!
「ドーラを出せ、猪は所詮狩りの獲物でしかないということを教えてやるのだ」
超砲艦ドーラの武装はただ一門の艦首砲のみ。
だが、その威力はアースグリム級の艦首大型砲すら遥かに凌ぐ。
ゲルマン砲の拡大発展型のため、一発撃てば艦首ごと艦の前半分が吹き飛んで修理するまで使い物にならなくなるけどな(笑)。
て言うか、それが前提で設計されてる。
反動が凄いから、基本無人操縦だし。
ま、そんなわけで要塞砲にすら匹敵する一
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