第一幕その二
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「どうかしら」
「そうだね、機会があればね」
「それじゃあね」
「そうさせれてもらうよ」
「姫路城の姫様にもお会いしたし」
お静さんは先生にそのこともお話しました。
「先生は妖怪もどんどんお友達にしていっているわね」
「嬉しいことにね」
「そうそう、嬉しいって言うね」
「それがなんだ」
「その考えがね」
まさにというのです。
「私達も嬉しいのよ」
「そうなんだ」
「先生は人間も生きものも妖怪も分け隔てしないでしょ」
先生のその公平さを言うのでした。
「そうでしょ」
「僕は差別はしないよ」
「絶対にね」
「それはよくないと思っているよ」
「そして実際にそうしていっているところがね」
まさにというのです。
「皆が先生を好きになる理由なのよ」
「そうなんだね」
「じゃあよかったらね」
「牛女さんともだね」
「お友達としてね」
「付き合ってね」
「それじゃあね」
二人でこうお話しました、お静さんはそんなお話をしてから酒屋さんに帰りました。その後で、でした。
動物の皆先生がお静さんと一緒にお話をしている時も一緒にいた彼等は先生に対して尋ねました。その尋ねることはといいますと。
「牛女って誰?」
「神戸の妖怪って聞いたけれど」
「六甲の方にいるっていう」
「どんな妖怪なの?」
「一体」
「名前を聞くとね」
チーチーが言ってきました。
「牛の角が生えている人かな」
「そうした女の人かな」
ジップはチーチーに応えました。
「やっぱり」
「名前を聞くとそうだね」
トートーも言います。
「聞いた限りだと」
「そうね、まあ牛さんと関係あるのは間違いないわね」
ポリネシアもこう考えています。
「やっぱり」
「日本で牛の妖怪っていうと件かしら」
ダブダブはこの妖怪を思い出しました。
「牛の身体で人の頭の」
「予言するんだよね、件って」
「そう聞いているわね」
チープサイドの家族も件のお話をします。
「生まれてすぐにそうするって」
「これから何が起こるか言うっていうね」
「欧州じゃミノタウロスがいるけれど」
「牛の頭に人の身体の」
オシツオサレツはギリシア神話からお話しました。
「日本でも有名だね」
「ゲームでもよく出て来るね」
「そういうのかな」
ホワイティはポリネシアのお話に応えました。
「牛女って」
「まあ牛と関係が深いのは事実だね」
このことは間違いないとです、ガブガブは言いました。
「名前からして」
「僕達が今お話した中でそうした姿があるかな」
老馬はそこが気になりました。
「果たして」
「あるよ、牛女は身体は人間の女の人だけれど」
先生は皆に答えました。
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