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剣製と冬の少女、異世界へ跳ぶ
077話 記憶巡り編 とある視点で見る記憶 その4
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本屋ちゃんに夕映ちゃんも大丈夫……?」
「うっぷ……」
「は、はい……なんとか。のどか、しっかりするです。それと、そういうアスナさんは……?」
「あ、あはは……なんでだろうね。なぜか平気なのよね」

ふむ。アスナはグロ耐性があると……。

「やっぱ、遠慮しておけばよかった……」

千雨ちゃんもすでにグロッキーな感じである。

「むー。なんや一方的やからつまらんかったな」
「コタローは別の視点アルナ」

こた君はやっぱり戦闘狂なだけあって平気みたいね。
そんな態度にくーちゃんもさすがに苦笑い。

「この映像は確かに見るだけの方が良いね。写真にしちゃうと卒倒しちゃう人が後を絶たないだろうし」
『わ、わたしは涙目ですよー』

朝倉は冷静、幽霊ちゃんは涙を流していた。
最後に、

「その、士郎さん……言ってはなんですけど、よくくじけませんでしたね」
「兄貴の言う通りっすね。このあとに回復はするでしょーが心が折れてもいい感じっすよ」
《まぁ……それでも生きているなら町の被害をどうにかしないといって当時はそっちに意識が行っていたからな》
「士郎さんは強いですね」
《強い、か……いや、俺はただすでに壊れていたんだろうな》

士郎さんのその言葉にどこか哀愁が感じられる。
イリヤさんも「シロウ……」って呟いて心配そうな目をしていた。
このかも刹那さんもだけど。

「というか、パルはなんで黙ったっきりなのよ?逆に怖いんだけど……」
「ん?いやぁー、なんか神秘の扉が開きそうでね」
「なに言ってんの……??」





アスナの不思議そうな目はこの際無視だ。
わたしはわたしの道を往く!




そして意識が回復する士郎さん。
身体に包帯が巻かれているが、すでに治っていると言っても過言じゃない。
そのまま居間にいくと凛さんが待ち構えていて、士郎さんは思い出したかのように昨日の夜の事を思い出す。
凛さんの話によるとあれほど抉られた傷も時を得て勝手に治っていったのだという。
凛さんの推測だとセイバーさんには自然治癒力があるらしく、セイバーさんと繋がっているためにそれが流れ込んでいるのではないかという。

それから士郎さんは十年前の出来事をまた起こしたくはないから聖杯はいらないという話になったが、サーヴァントの前でそれを言ったら殺されてもおかしくないという。
サーヴァントもただ無償で従っているわけではなくて、聖杯が欲しいがために従っているという話だ。



そう考えると、あの士郎さん似のサーヴァントはなにを望んで召喚されたんだろう……?
あの人が士郎さんの未来の姿だと断定するとして、わざわざ過去に召喚されるなんてそれほどの理由がある…………いや、まさかね。
ちょっと違うけ
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