第十二幕その二
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「あたし達もエジソンさん達も来てね」
「他の人達もだね」
「来るのよ、実際この国には沢山の人が来るでしょ」
「そうしてくれてるよ」
ヘンゼルはつぎはぎ娘にその通りだと答えました。
「有り難いことにね」
「そうよね、そうなるのはね」
「この国がいい国だから」
「見たらお菓子だけじゃなくて」
国の全てがお菓子で出来ていてしかもお菓子を食べ放題であるだけでないというのです。つぎはぎ娘は言いました。
「街も奇麗で国にいる人達もいい人ばかりで」
「いい人ばかりなのはオズの国だから」
それでとです、グレーテルが答えました。
「だからよ」
「そうなのね、けれどね」
「そうしたお国だからなのね」
「皆が来るのよ」
つぎはぎ娘はグレーテルにも答えました。
「こうしてね」
「そういうことなのね」
「そうよ、そして今からよね」
「パーティーがはじまるわ」
「それじゃあね」
「そういえば」
ここで恵梨香が言いました。
「ヘンゼルとグレーテルにはお父さんとお母さんがいたわね」
「あとお菓子の家の魔女ね」
ナターシャはこの人のことを思い出しました。
「あの人もいるわね」
「お話によってはお母さんは継母で悪い人だね」
カルロスは特にこの人のことを言いました。
「最後いなくなっていたね」
「魔女もやっつけられて」
神宝もこの人のことを言います。
「いなくなったね」
「お父さんとお母さんはいるから」
ヘンゼルは子供達に笑顔で答えました。
「この宮殿で仲良く暮らしているよ」
「お父さんもお母さんもあのお話の中では大変だったけれど」
それでもとです、グレーテルもお話します。
「今はこの宮殿で私達と幸せに過ごしているの」
「魔女はどうなったのかな」
ジャックは二人にこの人のことを尋ねました。
「それで」
「もう魔法は使えないけれど」
「この国で占いとかトランプを皆に教えてくれているよ」
この人はそうなったというのです。
「僕達とも仲直りをしてね」
「凄くいい人になったのよ」
「それがこのわしなのじゃよ」
黒い服に幅の広い魔女の服を着た背中の曲がったお婆さんが出て来ました、その手には箒があります。
「今は悪さをしないでお菓子を食べて占いをして楽しんでおるぞ」
「改心したんだね」
「一度この子達に懲らしめられてのう」
ジャックにヘンゼルとグレーテルを見つつお話します。
「反省したのじゃ」
「それはいいことだね」
「いや、子供達と幸せに暮らせてね」
「本当にいいわよ」
今度はとても穏やかな顔立ちの中年の男の人と女の人が出てきました、見れば着ている服はヘンゼルとグレーテルのそれと同じく昔のドイツの服です。
「ここは食べものも飲みものも幾らでもあるし」
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