第十二幕その一
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第十二幕 お菓子に囲まれて
様々な種類のお菓子で造られた素晴らしいお部屋の中にです。
多くのテーブルが置かれそこにお菓子達が山積みになっています、そして沢山の人達がいてドロシー達を笑顔で迎えました。
そして一人の男の子が出てきてドロシーに言ってきました。着ている服は昔のドイツの服です。質素ですが清潔な感じです。
「待っていました」
「貴方がこの国の王様かしら」
「はい、妹と一緒にこの国の王様をしています」
「確か貴方は」
ここでジョージが言いました。
「ヘンゼルさんですか」
「そうだよ」
ヘンゼルはジョージに質問ににこりと笑って答えました。
「お菓子と言えば僕だからね」
「それで、ですね」
「この国の王様でね」
「私が女王様なの」
今度は昔のドイツの女の子の服を着た女の子が出てきました。
「お兄ちゃんと一緒にこの国を治めているわ」
「グレーテルさんですね」
「ええ、私達もこのオズの国の住人なのよ」
「お伽の国に入ったんですね」
「そうなの、今日は皆が来てくれると聞いてね」
それでというのです。
「歓迎のパーティーを開かせてもらったの」
「そうなんですね」
「だからね」
それでというのです。
「これからね」
「はい、パーティーをですね」
「楽しんでね」
「エジソンさん達も来てくれているし」
ヘンゼルはエジソンさん達を見て言いました。
「嬉しいよ」
「我々が来たのはね」
エジソンさんはヘンゼルににこりと笑って答えました。
「本当にね」
「本当に?」
「そう、気が向いてなんだ」
それで来たというのです。
「お菓子が食べたくなってね」
「それでなんだ」
「そう、それぞれね」
マイケルさんやルースさん達もというのです。
「そうなんだよ」
「そうだったんだ」
「そうなんだ」
「それを言ったらあたし達もよ」
つぎはぎ娘も言ってきました。
「それはね」
「お菓子の国に来たいと思ってなんだ」
「そうよ」
こうヘンゼルに答えます。
「素敵な国と聞いてね」
「それでなんだ」
「そうなのよ」
ヘンゼルに陽気な声でお話します。
「あたし達はね」
「皆それで来てくれたんだ」
「というか行きたいから行くもので」
そしてというのです。
「来たいから来るものでしょ」
「それもそうだね」
「だから皆ね」
「ここに来たいと思ったからだね」
「来たのよ」
「言われてみればそうだね」
「そして皆が来たということは」
つぎはぎ娘はヘンゼルにこうも言いました。
「それだけこの国が魅力的な国だということよ」
「皆が来たいと思う位にだね」
「いい国だから」
だからだというのです。
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