第十二幕その十一
[8]前話
サラは西瓜を食べて麦茶も飲んで、でした。
そうして楽しんで先生にあらためて言いました。
「滋賀県だから琵琶湖ね」
「うん、あちらはね」
「琵琶湖のお水で栽培された西瓜ね」
「そうだよ」
「琵琶湖のお水もいいから」
「よくなったと言うべきかな」
先生はサラに微笑んでこう返しました。
「そのことはね」
「よくなったの」
「うん、一時期汚くなって皆が努力してね」
「また奇麗になってなのね」
「お水もよくなったというかね」
それかというのです。
「戻ったんだよ」
「そうなるのね」
「それでその琵琶湖のお水で栽培された西瓜は」
それはといいますと。
「サラもだね」
「美味しいと思うわ」
実際に食べてそう思うというのです。
「本当に」
「そうなんだね」
「ええ、これはいいわ」
サラは麦茶からまた西瓜を食べて言いました。
「本当にね」
「それは何よりだよ、じゃあね」
「ええ、皆でね」
「飲んで食べていこうね」
「そうしましょう、そういえば兄さん鯰を見付けたっていうけれど」
サラはこちらのお話もしました。
「よかったわね」
「ビワコオオナマズだね」
「あの鯰のことは私も聞いていたしあちらの水族館で見たけれど」
「見たんだ」
「ええ、けれど琵琶湖で見付けて水族館に連れて来られたことはね」
本当にというのです。
「今回来て最初に聞いたけれど」
「これからは学園の水族館でも飼育することになったんだ」
「そうなのね」
「水族館でもはりきってるよ」
「そのこともよかったわね、ただね」
サラは先生にこうも言いました。
「兄さんの頑張りは本当に見事ね」
「そう言ってくれるんだね」
「あの鯰は天然記念物よね」
「そうだよ」
「それだけに貴重で数も少ないのにね」
「水族館に来てもらったよ」
「河童さん達のお力も借りて、その河童さん達が力を貸してくれる様な人がね」
まさにというのです。
「兄さんなのよ」
「僕なんだ」
「そうよ、これからもそのいいところは大事にしてね」
「そうしてだね」
「頑張っていってね」
「そうさせてもらうよ」
先生はサラに笑顔で応えました、そうしてです。
滋賀県で採れた西瓜を食べました、その西瓜はとても美味しかったです。
ドリトル先生と琵琶湖の鯰 完
2020・5・11
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