第十二幕その三
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「まさに」
「左様ですね」
「はい、ですから」
「それで、ですね」
「これからもです」
「頑張っていきます、それでなのですが」
田中さんは先生にこうもお話しました。
「今度水族館に来て」
「そしてですね」
「彼等の言葉を聞いてくれますか」
「今どうかをですね」
「先生はあらゆる生きものとお話が出来ますので」
このことは学園ではとても有名なことになっています、先生は人のあらゆる言語も読み書き出来てそうして生きもの達とも会話が出来るのです。
「ですから」
「それで、ですね」
「お話をされて下さい」
「わかりました、では」
「宜しくお願いします」
「それでは」
二人でこうお話してでした。
先生は水族館に行って琵琶湖から来た生きもの達のお話を聞くことにしました。そのお話が終わってです。
田中さんは水族館に戻りました、それで先生は論文の執筆に戻りましたが紅茶を飲みながら書く先生に動物の皆は声をかけました。
「じゃあまたね」
「水族館に行くのね」
「そして琵琶湖の皆とお話をする」
「そうするんだね」
「そうだよ」
まさにとです、先生は皆に答えました。
「さっき田中さんとお話した通りにね」
「そうだよね」
「じゃあその時はだね」
「ちゃんと皆とお話をして」
「そしてだね」
「そのお話を田中さん達に伝える」
「そうするね」
「そうだよ」
まさにというのです。
「そうさせてもらうよ」
「うん、ただね」
ここでチーチーが言いました。
「先生よくお魚とお話出来るね」
「そういえばそうだね」
ジップはチーチーの言葉でふと気付きました。
「相手はお水の中にいるのね」
「お互いお水の中にいてもお話出来るしね」
ガブガブも言います。
「それって凄いね」
「お水の中では聞こえにくいのに」
こう言ったのはホワイティです。
「人の耳だと」
「それでどうしてお話出来るのかな」
老馬も考えました。
「先生は」
「先生は身体は普通の人だけれど」
「どうしてかな」
オシツオサレレツも不思議に思いました。
「このことは」
「一体どうして」
「そういえばずっと普通に会話していたね」
「お魚ともね」
チープサイドの家族も言います。
「先生って」
「何でもない感じで」
「お口のないダイオウグソクムシともだったし」
トートーはこの時のお話をします。
「どうしてかな」
「何でお話出来るのか」
ポリネシアも思うことでした。
「言葉を教えた私も不思議に感じるわ」
「先生その辺りどうなの?」
ダブダブが尋ねました。
「どうして聞こえるの?」
「最初は僕もわからなかったんだ」
先生は皆に答えました。
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