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ドリトル先生と琵琶湖の鯰
第十二幕その二

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「言うことはです」
「よくないですね」
「確かにそうした見方も出来ます」
「狭い場所に入れてですね」
「見世物にしているということも」
「それは否定出来ないですね」
「ですがそれがです」
 水族館や動物園の存在がというのです。
「研究や種の保存に貢献していてさらに」
「さらに、ですね」
「こうした場所は博物館でもありますね」
「はい、博物館法で定められています」
 この法律によってとです、田中さんは先生に答えました。
「水族館や動物園、植物園も博物館です」
「その中に入りますね」
「確かに」
 このことはというのです。
「定められています」
「学問の為の場所でもあります」
「左様ですね」
「そうです、ですから」
 その為にというのです。
「学問の為にもです」
「必要ですね」
「人は学問を行うことによって進歩してきましたし」
「これからもですね」
「そうなっていきます」
 先生は確かな声でお話します。
「ですから」
「それで、ですね」
「はい、人類の進歩の為にも」
「水族館等はあるべきですね」
「僕はそう考えます、そうしたことを言う人達は」
 水族館などの存在を動物虐待だと言って否定する人達はというのです。
「学問的でないし文明の進歩にもです」
「よくない人達ですね」
「僕は文明の進歩はすべきと考えています」
「止まるのではなく」
「はい、先にです」
 まさにというのです。
「進み」
「そしてですね」
「どんどん進歩すべきです」
「だから水族館もですね」
「あるべきです」
「全くですね、僕もそうした人達は反文明的だと考えています」
 田中さんもこう思うことでした。
「そしてこうした人達こそです」
「文明社会の中にいますね」
「そしてその中での生活を満喫しています」
「それで文明を否定していますね」
「それは僕は矛盾していると思います」
「その主張と生活が」
「はい、文明生活を満喫してです」
 そしてというのです。
「こうした人達は往々にして少しでも不自由があると不満を声高に言いますが」
「そのこともですね」
「矛盾しています、ですから」
「こうした人達はですね」
「僕は賛成出来ません」
 とてもというのです。
「本当に」
「左様ですね、ですから」
「それで、ですね」
「はい、ですから」
 それでというのです。
「先生の言われる通りにです」
「水族館のお仕事をですね」
「誇りを以てです」 
 そのうえでというのです。
「勤めていきます」
「そうされて下さい」
「是非共」
「それこそがです」
「文明の進歩にですね」
「貢献することです」 
 先生は田中さんにまた確かな声でお話します。
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