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宇宙戦艦ヤマト2199〜From Strike Witches〜
出航編
第2話 星の海への船出
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ている対小惑星迎撃・遠距離狙撃用装備として実用化されていたものの、レーザービーム状に構成出来る程の陽電子の生成と凝集に多量のエネルギーを必要とした上に装備場所から使い勝手が悪く、対ガミラス戦にて有効に使うのが難しかった。
しかし波動エンジンの採用によってエネルギーの問題を解決出来た他、イスカンダルからもたらされた波動エンジンの設計図を参考にした陽電子エネルギーの新たな生成・制御技術により砲塔化する事に成功し、同時により強力な破壊力を持つ陽電子衝撃光線を撃つ事の出来る武装として「大和」に搭載されたのだ。
 12門の砲門から放たれた青白い光線は、途中で3門ごとに一つの束となる様に絡みあい、4本の光の束となって弾道弾の真正面に突き刺さる。そして大気圏突入にも耐えうる表面を瞬時に融解させた一撃は弾道弾自体を貫通し、そしてついに爆発を引き起こした。
 轟音とともに炎がその場を包み込み、坊ノ岬に巨大なキノコ雲を生じさせる。そして域内のあらゆるものが蒸発した中、雲をかき分けて2隻の宇宙艦が姿を現した。

「波動防壁、正常に作動中」

「各部、異常なし」

『こちら「天城」、航行に影響なし』

 真田と有賀から報告が上がり、通信越しに「天城」からも異常がない事が伝えられると、沖田はどっしりと真正面を見据えながら指示を発する。

「本艦隊はこれより成層圏を抜け、宇宙空間に出る。そして地球残存艦隊の援護を受けながら火星宙域まで向かう。全艦、前進全速」

 沖田の命令一過、2隻はロケットノズルから勢いよく炎を噴き出し、上昇を始める。そして成層圏を抜けて、宇宙空間に躍り出ていくのだった。

 こうして、西暦2199年2月10日。2隻の宇宙戦艦が地球を救うために、星の海に漕ぎ出でた。
 1年という僅かな期間、遥か16万8千光年先にある希望の星を目指して。

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