暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga16束の間のひと時〜?ixed feelings〜
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。リアンシェルトが言うには、ガーデンベルグより今現在の自分の方が強いらしいし、先にガーデンベルグを救ってからリアンシェルトを救い、そして最後に“ユルソーン”を破壊・・・。これが大まかな流れになるか。

界律の守護神(テスタメント)から解放され、アースガルドへ帰還し、シエルとシェフィリスとカノンの魂を解放する・・・か)

リアンシェルトは今もなおベルカで俺が来るのを待っている。あの子の居場所が判明しているなら、コンタクトしてきたガーデンベルグから先に救う方が早道だろう。

「シャルちゃんやトリシュとも話してたんやけど、ユルソーンを破壊させずに私たちが管理すればルシル君の死は回避できるってゆうのはどうなん?」

「すごい事を考えるな君ら」

ここに居る分身としての俺がオリジナルだった場合はそれで良いかもしれないが、問題があるのは“神意の玉座”に在る俺のオリジナルだ。そちらが先に潰れれば、おそらく俺も消滅する。だから「無理だ。ユルソーンを破壊しなくても、どのみち俺は30歳を迎えるまでには死ぬ」と断言した。

「「「っ!!」」」

俺の真実を知らないはやてとシャルとリインが辛そうに目を伏せた。そんな彼女たちに「花瓶を俺とすると・・・」と例えを交えて、今の俺の状態を伝える。今の俺はいつ割れてもおかしくない程にひび割れた花瓶で、注がれた水は魔力であると。常時ヒビから水が漏れ続けていて、底を尽いたらそれが死ぬときだと。今はリアンシェルトのおかげで水漏れが酷かったヒビは塞がっているが、ひび割れが完全に直ったわけじゃなく少しずつ元に戻っていると。それはもう二度と修復されないものだと。

「ユルソーンは花瓶を綺麗さっぱり砕くハンマーのようなものだな。いつまでもボロボロな姿を無様に晒す壊れかけの花瓶の幕を降ろすための・・・。こちらからハンマーを使って早々に壊すか、壊れるまでずっと見届けるか、そのどちらかしかなく、壊れること――死ぬことは確定している。すまないな」

「ううん。・・・30歳まで、か・・・」

「もう5年もあらへんのやね・・・」

「5年なんてあっという間ですよ」

「そうだな。だからさ、こんな俺だけど、その最期の時まで仲良くしてあげてくれ」

俺がそう言って頭を下げると、はやては「当たり前や」と右人差し指で涙を拭う仕草をし、シャルは「あったりまえでしょ!」と両手を腰に当てて胸を張り、リインは「ずっと、ずぅーっと仲良しですよ」と泣き笑い。

「ありがとうな」

はやて達が落ち着くのを待ってから、「ところで、零課のオフィスへ何しに?」と聞くと、アインスは「お前とアイリを迎えに来たのだ」と答えてくれた。聞けば今日は月に一度あるかどうかの八神家が勢ぞろい出来る日で、それなら俺とアイリも呼ぼうとなったらしい。

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