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遊戯王BV〜摩天楼の四方山話〜
ターン33 過去からの迷いし刺客
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→ドラゴン族 攻3200→糸巻(直接攻撃)
 糸巻 LP3400→200
 星態龍 ドラゴン族→アンデット族

「が……っ!ぐ、ぐぐぐ……っ!!」

 残りライフを一気に200まで削られる特大ダメージに、今度吹き飛ばされたのは糸巻の体だった。金属の床から生えていたアンデットワールドの枯れ木をへし折り、それでもまだ衝撃を抑えきれず床をバウンドして叩きつけられる。そこからでも即座に置き上がれたのは彼女の常任離れした意思力のたまものだったが、それで骨が折れていないのはほとんど奇跡だった。

「これで俺もお前も、手札もなければ伏せカードもない。俺の知るお前なら、まだもう少しは足掻くのだろう?ターンエンドだ」
「い痛つ……なーにが上から目線だ、お前も人のこと言えたもんじゃねえだろが。やってやるから目ぇ見開いてしっかり見とけよ……ドロー!」

 派手に打ちつけられた全身の痛みをきっぱりと無視して、たった1枚からの逆転の可能性を求めカードを引く。まだ、彼女の闘志は消えていない。
 そしてそこで粘るからこそ、彼女はプロデュエリストなのだ。

「お望み通り、見せてやるよ。命削りの宝札、2枚目を発動!もう1回、アタシの手札が3枚になるまでカードを引くぜ」
「まったく、本当にとんでもないな。いいだろう、勝手に引けばいい」
「ああ、そうさせてもらうとも。カードを3枚ドロー……そしてモンスターをセット、カードを2枚伏せる。おっと、こいつも忘れちゃいけないよな。墓地の魔法カード、アンデット・ネクロナイズの効果を発動。除外されている馬頭鬼をデッキに戻すことで、このカードを除外デメリット付きでフィールドに再セット。ターンエンドだ」
「引いたカードを全て活用できる、まさに理想の一手だな。俺のターン、ドロー。このターンもプロートスの効果により、闇属性を宣言する!」

 一時は消えていた力場が、プロートスの雄たけびにより再び張り巡らされる。そして流れるように、星態龍がゆっくりと動き出した。

「セットモンスターに星態龍で攻撃。攻撃を行うことにより、再び完全効果耐性を得る」

 星態龍 攻3200→??? 守0(破壊)

「破壊したカードは……グローアップ・ブルーム、墓地に送られた場合にレベル5以上のアンデットを呼び出す効果だったか。もしプロートスの効果を最初に使っていなければ1体のリクルートを許していた、まったく油断も隙も無いな」
「アタシのデッキに、レベル5以上のアンデットはドーハスーラとフロイラインの2体のみ。どっちも闇属性だから、ブルームの効果は使えない」
「ならば、この一撃で決める。アークネメシス・プロートスで攻撃」
「悪いがな、もうちょっとだけ付き合ってもらうぜ!トラップ発動、バージェストマ・カナディア!プロートスを裏守備にする!
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