第104話
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同日、PM9:30―――
トリスタ占領後の夜、久しぶりの士官学院を見回っていたリィンは旧校舎に訪れていた。
〜トールズ士官学院・旧校舎〜
(旧校舎……ここから、俺にとってのエレボニアの留学生活が始まったんだな……)
旧校舎を見上げたリィンはトールズ士官学院に入学式後の旧校舎でのオリエンテーションを思い返した。
(考えてみれば、あれからまだ1年も経っていないのか……エレボニアでは本当に色々あったな……あの頃の俺はまさかこんなことになるなんて、夢にも思わなかっただろうな……)
トールズ士官学院入学時のかつての自身やエレボニアでの様々な出来事を思い返したリィンは複雑そうな表情を浮かべた。
「(……そろそろ寮の方にも顔を出しておくか。)――――――!…………」
少しの間その場で立ち止まって思い出に浸っていたリィンはその場から離れようとしたが、人の気配―――それもその気配の主が自分を狙っている事を悟ると表情を引き締めて太刀を収めている鞘に手をかけてその場で目を閉じて集中して気配の主の居場所を探り
「二の型――――――洸波斬!!」
気配の主の居場所を探り当てたリィンはその場所目掛けて抜刀による神速の斬撃波を放った!すると斬撃波が放たれた場所から人影が跳躍してリィンの頭上から鋼糸を放ったが
「甘い!」
襲い掛かる鋼糸をリィンは太刀で一閃して無効化した。そしてリィンに奇襲をした人影は地面に着地するとリィンと対峙した。
「完全に気配を断ち、潜伏していた私の居場所を探り当てた上奇襲をも防ぐとは………お見事です、リィン様。この戦争でZ組にいた頃とは比べ物にならない程、成長されましたわね。」
「…………シャロンさん…………何故、一体誰の指示で俺に”闇討ち”をしたんですか?」
リィンと対峙した人影――――――クルーガーはダガーと鋼糸を構えて淡々とした様子でリィンを称賛し、自分を奇襲した人影の正体がクルーガーである事を知ったリィンは僅かに驚いた後真剣な表情でクルーガーに問いかけた。
「…………私が受けた命令は”本来の真なる贄”であるリィン様を無力化し、捕縛して命令を降した人物の下へと連れていく事…………ですから、大人しく捕まって頂ければリィン様が知りたい人物の事もわかりますわ……!」
リィンの問いかけに対して静かな表情で答えたクルーガーはダガーでリィンに斬りかかり
「……ッ!そうですか……いずれ貴女と斬り合う機会が訪れる事がある事は覚悟していました……―――ならば今この場で貴女を制圧し、オズボーン宰相側の戦力を更に低下させる……!」
クルーガーの攻撃を側面に跳躍して回避したリィンは太刀を構えてクルーガーを睨んだ。
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