第104話
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扉をノックして声をかけると部屋からセレーネの声が聞こえ、セレーネの声を聞いたリィンは部屋に入った。
〜セレーネの部屋〜
「これは……もしかして、第三学生寮の部屋に置いていた私物の撤去の支度をしていたのか?」
部屋に入って周囲を見回したリィンは数個の箱にセレーネの部屋にあった私物が集められ始めている事に気づくとセレーネに訊ねた。
「はい。明日には次の作戦の為にユミルに移動との事ですから、今夜を逃せばこの部屋に置いていたわたくしの私物をわたくし自身での手で撤去する機会はもうないと思いまして………恐らく、この部屋にはもう2度と戻ってくる事はないでしょうし…………」
「セレーネ………――――――そういう事なら俺も手伝うよ。部屋の片づけには男手があった方が捗るだろう?」
寂しげな笑みを浮かべて答えたセレーネの話を聞いたリィンは複雑そうな表情を浮かべた後すぐに気を取り直して手伝いを申し出た。
「お兄様……ありがとうございます。」
リィンの申し出に目を丸くしたセレーネは微笑んだ。その後リィンはセレーネと協力してセレーネの部屋の片づけと掃除を終えた。
「フウ……――――――手伝って頂きありがとうございました、お兄様。わたくしの実家にある部屋に持って帰る荷物は明日、ツーヤお姉様と一緒にレヴォリューションに持っていきますから、後は大丈夫ですわ。」
「そうか…………――――――って、そういえば”セレーネの今の実家”ってどこになるんだ?セレーネは帝都での特別実習で出会ってしばらく共に行動した後は夏至祭に招待されて帝都を訪れていたリウイ陛下達と共にそのまま”本国”に向かった数日後にはトールズに留学してきたが……」
セレーネの話を聞いてある疑問を抱いたリィンは不思議そうな表情でセレーネに訊ねた。
「ツーヤお姉様を養子として迎えて頂いた今のツーヤお姉様の実家――――――サフィナ・L・マーシルンお義母様の実家でもある”竜騎士達の都”ぺステの公城の一室ですわ。」
「そ、そういえばルクセンベール卿はサフィナ元帥閣下の養子でもあられたな……ということはセレーネも元帥閣下の養子として迎えてもらったのか?」
セレーネの説明を聞いたリィンは冷や汗をかいて表情を引き攣らせた後セレーネに確認した。
「はい。………不思議ですわね……わたくしがこちらの世界に来てから、新しくできた実家の部屋よりも、この部屋の方が懐かしく感じますもの……」
「セレーネ………」
遠い目をして今までの出来事を思い返しているセレーネの様子をリィンは複雑そうな表情で見守っていた。
「元の世界ではお父様と別れることになり……こちらの世界に来てからは初めてできた友人―
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