第一章
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に話題になるのに」
「ベストセラーになるよ」
それは確実視されていた。しかしだった。
だがそれでも優子は水着になること、ましてや下着になることは嫌がった。そうした仕事はとにかく断った。
実際に事務所で今マネージャーに泣きそうな顔で言っていた。
確かに小柄だがスタイルはいい。ミニスカートから見える脚も見事だ。目は大きくはっきりとしていてきらきらと輝いている。
白い顔は人形の様に整い唇はやや大きめではっきりとしている。髪は茶色にして波立たせて伸ばしている。
その彼女がだ。ソファーに座り自分の向こう側にいる中年のややあだっぽい女、マネージャーの常盤志津子に言うのだ。
「ですから水着駄目なんですよ」
「またそう言うのね」
「はい、どうしても」
「前から思ってたけれどね」
志津子もわかっているがそれでも困った顔になって優子に問い返した。
「優子ちゃんどうして水着嫌がるの?」
「嫌だからです」
「それ返答になってないから」
志津子はズボンに包まれた長い脚を組んで難しい顔になって返した。
「全然」
「それはそうですけれど」
「とにかく。水着はね」
「アイドルの必須ですよね」
「デビューの頃から言ってるわよね」
「はい」
その通りだとだ。優子も答える。
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