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新オズのつぎはぎ娘
第十一幕その十

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「そうしてだね」
「物凄く長い距離を飛んだんだね」
「そう、あの時は出来ないと言われた距離をね」
「飛んだんだね」
「最後まで諦めずに」
「そうしたよ、外の世界でのお話だけれど」
 そちらのお話をするのでした。
「広い大西洋を横断したんだ」
「そうしたんだね」
「無理だって言われたことを果たしたんだね」
「だからこそ果たした時は」
 その大西洋横断をです。
「とても嬉しかったよ」
「だから最後まで諦めない」
「そのことが大事だね」
「本当にね」
 実際にというのです、こうお話してです。
 リンドバーグさんはピーターにこうも言いました。
「だからオズの国も縦断や横断をね」
「飛行機でしたんだ」
「そうしたんだね」
「その時も嬉しかったね」
「そしてその飛行機を生み出したのがね」
 つぎはぎ娘はここで、でした。
 ライト兄弟を見てそうしてお二人に言いました。
「あんた達よね」
「その通り、もうあれこれ考えてね」
「それで何度も失敗したけれど」
「それでもだよ」
「僕達は飛行機を生み出すことが出来たんだよ」
「そうよね、本当に諦めないことなのね」
 つぎはぎ娘はライト兄弟の言葉に感心しました。
「よくわかったわ」
「そうだよ、だから皆もね」
「それがいいことだと思ってやろうと決意したら」
「出来るまで諦めないことだよ」
「何度失敗してもね」
「そうよね」
「失敗はどんなことでもあるんだ」
 ルースさんのお言葉です。
「僕も何度失敗したか」
「野球をしていてですか」
「そうだよ、三振もエラーもしたし」
 ルースさんはジョージにお話しました。
「盗塁を刺されたこともあったよ」
「そういえばルースさんは」
「足は遅いね」
「そうでしたね」
「この体格だからね」
「盗塁については」
「そう、盗塁も苦手で」
 それでというのです。
「アウトになったこともあるよ」
「そうでしたね」
「けれど失敗から学びもして」
 そしてというのです。
「やっていくことなんだ」
「それがいいことですね」
「そうだよ」
「じゃあ僕達も」
「何かをしようと思ったらね」
「努力して諦めないで」
「失敗にも挫けないことだよ」
 何といってもというのです。
「いいね」
「わかりました」
「そうしていきます」
「絶対に」
「それじゃあですね」
「私達も」
「頑張っていこう、君達の笑顔がね」 
 ルースさんは五人に笑顔で言いました。
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