第十一幕その九
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「しないとね」
「ただ美味しいだけじゃなく」
「美味しくだね」
「その考えも入れてこの宮殿は造られたんだ」
そうだったというのです。
「だから観ても奇麗なんだ」
「とても広くて奇麗で」
「しかも全てがお菓子で出来ているなんてね」
ドロシーとトトが言ってきました。
「素敵な宮殿だね」
「そうよね」
「全くだよ、この宮殿を造ろうと思った人は素晴らしいよ」
エジソンさんも感心する言葉を言ってきました。
「お菓子の国ならね」
「お菓子の宮殿ね」
「それがあるべきだね」
「そう、沢山の人が力を合わせて造った」
「そうした場所で」
「とても素晴らしい場所だね」
「私もそう思うよ、しかし」
ここでこうも言ったエジソンさんでした。
「こうし場所を見ていると私もだよ」
「閃きが下りるのね」
「発明も」
「色々なものを見て聞いてね」
そうしてというのです。
「そこから閃くからね」
「だからなのね」
「エジソンさんはオズの国で色々な場所に行ってるんだ」
「そうしているんだよ」
実際にというのです。
「そして発明を続けているんだ」
「色々なものを見て聞いて、ですね」
神宝はエジソンさんのお話を聞いて言いました。
「閃くんですね」
「閃きは何もしていないと下りない」
こう言ったのはカルロスでした。
「色々なものを見て聞いてですね」
「そして閃く」
恵梨香は考えるお顔で言いました。
「そういうものですね」
「それでお菓子の国にも来て」
ナターシャも言います。
「閃きが下りる様にしていますか」
「九十九パーセントの努力と一パーセントの閃き」
今言ったのはジョージでした。
「それが発明の源ですね」
「そうだよ、考えてみれば」
エジソンさんは五人にお話しました。
「一パーセントの閃きは九十九パーセントの努力の中で出ることが多いね」
「色々なものを見たり聞いたりも努力ですか」
「それになるんですか」
「だからですか」
「まずは努力ですか」
「閃きの前に」
「この二つがないとどうしようもないけれど」
それでもというのです。
「やはりだよ」
「努力が先ですか」
「九十九パーセントの」
「最初にそれを行って」
「そこから一パーセントの閃きですか」
「その順番ですか」
「そもそも努力をしないと」
さもないと、というのです。
「何もならないからね」
「そして諦めないことだね」
こう言ったのはリンドバーグさんでした。
「果たすまで」
「貴方もそうだったね」
「最後まで諦めなかったね」
ピーターがそのリンドバーグさんに笑顔で尋ねます。
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