第十一幕その三
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「満足出来ました」
「それは何よりです」
「都があった場所も」
「あちらもですね」
「行かせてもらいましたし安土城や佐和山城、小谷城の跡地もで」
そちらに行ったこともお話しました。
「彦根城にも比叡山にもです」
「本当に色々行かれましたね」
「全て行けてよかったです」
「そしてそのことでもですね」
「満足出来たので」
それでというのです。
「よかったと思っています」
「それは何よりです、では今晩は」
「打ち上げで、ですね」
「飲んで食べて」
そうしてというのです。
「楽しみましょう」
「それでは」
こうお話して実際にでした。
先生は田中さん達今回一緒にお仕事をした人達と打ち上げを心ゆくまで楽しみました。そのうえで寝まして。
翌朝電車に乗って神戸までの帰路につきました、ですが。
先生は電車の中で一緒にいる動物の皆に少し残念そうに言いました。
「名残惜しいね」
「これで終わりだと思うと」
「どうしてもだよね」
「滋賀県を後にすることは」
「それが辛いよね」
「どうにも」
「うん、だからね」
それでというのです。
「悲しくも思うよ」
「いいお仕事出来たし」
「旅も出来たから」
「だからだね」
「それでだね」
「名残惜しく思うよ」
どうもと言うのです。
「本当に。ただね」
「それでもだよね」
「また来る機会があればね」
「また楽しむ」
「そうするのね」
「そうするよ、こうした時に言う言葉はね」
それはといいますと。
「また来るその時までだよ」
「一時のお別れで」
「それでだよね」
「今はお家に帰る」
「そうするね」
「そうするよ、これからね」
こう言ってでした。
先生は電車が動くその時を待ちました、電車は遂に動きはじめてです。
先生達を帰路につけました、その車中でお昼になるとお弁当を食べますが先生はこの時にまた言いました。
「名残惜しい気持ちはまだあってもね」
「今はまた楽しんでるわね」
「駅弁を食べて」
「そうしているね」
「この駅弁がね」
本当にとです、先生は沢山買ったそのうちの一つを食べつつ言います。「
「素敵だよね」
「お弁当は日本の素敵な文化の一つだけれど」
「その中でもだよね」
「駅弁はいいよね」
「一つ一つの味と個性があって」
「凄くいいね」
「全くだよ、だから今はね」
お箸でお弁当を食べつつ言うのでした。
「僕はこちらを楽しんでるよ」
「そうだね、じゃあね」
「僕達も駅弁食べてるし」
「一緒に楽しもうね」
「こうしてね」
「そうしようね、しかし鉄道はイギリスが生み出したけれど」
先生の祖国がというのです。
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