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ドリトル先生と琵琶湖の鯰
第十一幕その一
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                第十一幕  また来るその時まで
 ビワコオオナマズも水族館に連れて行くことが出来た先生達は期日になると心置きなく神戸に戻ることが出来る様になりました。
 それで、です。田中さんは帰るその前日にホテルの大広間での打ち上げの時にビールを飲みつつ言いました。
「いや、本当にです」
「ビワコオオナマズも見付かってですね」
「水族館に来てもらって」
 それでというのです。
「本当によかったです」
「まさに最高の結果で、ですね」
「終えることが出来ました」
「本当によかったですね」
「後はです」
 田中さんは先生にさらに言います、見れば皆今は浴衣姿でお風呂にも入った後でかなりくつろいでいます。
「水族館で、です」
「飼育していくことですね」
「はい」
 まさにというのです。
「どの生きもの達も」
「ただ集めるだけではです」
「水族館ではないですから」
 田中さんはこのことをはっきりと言いました。
「無事に安全にです」
「生きてもらうことですね」
「それが出来てこそです」
「水族館ですね」
「これは動物園や植物園も同じですね」
「僕はそのことは絶対だと思っています」
 先生は微笑みつつ確かな声で言いました。
「やはりです」
「生きものを預かるからには」
「神からそして自然から預かるのですから」
「だからこそですね」
「そこはです」
 何といってもというのです。
「大事にしなくてはなりません」
「その通りですね」
「はい、ですから」
「彼等もですね」
「大事に飼育していきましょう」
「それでは、ただビワコオオナマズの飼育は」
 この生きもののことをです、田中さんは真剣なお顔でお話しました。
「我が水族館でははじめてで」
「それで、ですね」
「色々不安なこともありますね」
「そうですね、ですが」
「それでもですね」
「何事も最初ははじめてなので」
 それでというのです。
「臆することなくです」
「やっていくことですね」
「はい、そうしていきましょう」
「それでは」
「もうビワコオオナマズの生態もご存知ですね」
「そのことは」
 既にとです、田中さんは先生に確かな声で答えました。
「我々もかなり勉強してきました」
「左様ですね」
「今回引き取った琵琶湖の生きもの全体を」
 彼等についてもというのです。
「しっかりとです」
「飼育していきますね」
「その自信もあります」
「確か日本の淡水魚の専門家の人も」
「いますので」
 水族館にはというのです。
「私もそうですし」
「そうでしたね」
「はい、ですから」
「彼等の飼育もですね」
「やっていきます、そして先生にも」
「アドバイスをですね」
「いただきたいと考え
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