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車椅子
第二章
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きずお姉さん達の助けを受けてだった。
 やはり見られたくない時を見られる。このことも辛かった。
 少し慣れてきて自分で車椅子に乗られる様になっても同じだった。車椅子で自分で動くのも。
 両手で椅子の横を回して動くが手の力の弱い彼には非常に辛かった。それで手が筋肉痛で痛くなる程だ。
 そして階段はとてもだった。
「階段、使えないですね」
「車椅子はね」
 お姉さんが階段、病院の上下の階に向かうそれを見ながら言った。
「無理よ」
「そうですよね。とても」
「だからエレベーターを使うけれど」
「待たないといけないですね」
 小山内は階段の傍にあるエレベーターを見た。しかしそこは。
 彼のいる階に来るのはまだ先だった。どの階にいるかを示す点灯を見ればそうだった。
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