第5話
[5/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
厄介だ。」
男はその玉を閉まっているシャッターに投げようとした時だった。
ドォン!!!と音と同時に男が玉を投げつけようとしたシャッターがいきなり外側から穴があいたのだ。
男は警備員と思ったが違った。
黒一色の上下の服を着て白い髪が特徴の麻生恭介が立っていた。
「何だお前は!!!」
男は麻生が突然シャッターに穴をあけた事に驚いている。
「俺は通りすがりの一般人Aだ。」
男はその言葉と同時に手に持っていた玉を麻生に投げる。
通常投げた玉は重力により下へと引っ張られ放物線のように下がっていく。
しかし男が投げた玉は下に下がることはなく一直線に進んでいく。
絶対等速
これが男の持つ能力だ。
投げた物体が、『能力を解除するか投げた物が壊れるまで、前に何があろうと同じ速度で進み続ける』能力。
速度は大したことはないが、手のひらに複数納まるサイズの鉄球と組み合わせることで、 防犯シャッターすら破壊可能な威力を発揮する。
そんな能力が付加した玉が麻生に飛んでくるが麻生はその玉を右手で掴んだ。
「は?」
男は一瞬唖然とする。
絶対等速の能力が付加した玉を掴む事は不可能だ。
そんな事をすれば麻生の身体が玉に身体が貫かれてしまう。
しかし麻生は掴んだ玉を指先でこねている。
「ふ〜ん、絶対等速って所か。
そんなちんけな能力じゃあ俺を殺す事なんて出来ないな。」
玉をこねながら、麻生は呟いた。
麻生は飛んでくる玉に干渉して玉に付加している絶対等速の能力を消したのだ。
男にはその原理が分かる訳がなく今度は複数の玉を同時に投げる。
麻生がその複数の玉の原子に干渉しその玉を酸化させる。
玉を酸化させれば鉄である玉は錆びていきやがて崩れていく。
「ど・・どうなっているんだ!!!!!」
男が目の前の一連の光景が信じられないようだ。
麻生は素早く男の懐に飛び込み男の腹と左手に少し隙間を開ける。
そして空気を圧縮した物を間に作りそれを男に目がけて押し出すように放つ。
「ぐぶあ!!!」
その叫びと共に壁に打ち付けられ気絶する。
白井はその光景を目にして言葉が出ないようだ。
麻生は白井に近づき右手を白井の足に置く。
(!?・・・足の痛みがなくなっていますの!!)
次の瞬間には足の痛みや殴られた所の痛みが消えていたのだ。
麻生は固法にも白井と同じように手を置くと固法の背中に刺さっていた金属の破片がゆっくりと抜けていき刺さっていた傷も無くなっている。
「これで終わりだ。
傷の治療はサービスだ。」
そう言って麻生は自分が入ってきたシャッターの穴から出よ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ