第一章
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「だが、蛮行はだ」
「何も生みませんね」
「だから避けるべきだ」
ティリーはあくまで言う。
「何としてもな」
「今度の戦いもですね」
「マグデブルグだが」
ティリーはこの都市の名前を出した。
「私としてはだが」
「出来る限り穏健にですね」
「そうしたいのだがな」
「新教徒の都市ですが」
「それもわかっている」
ティリーは旧教徒、即ち皇帝軍を指揮している。神聖ローマ帝国はカトリックの守護者とされており絶対的なカトリックの国だ。
皇室であるハプスブルク家もだ。やはりカトリックの擁護者である、その彼等にとって新教徒は忌むべき叛徒なのだ。
だが叛徒であってもティリーは政治、軍事的な理由からこう考えていた。
「マグデブルグは帝国の要地だ」
「あそこから東西南北に行けますので」
「西のハンザ同盟、東のザクセンやプロイセンにも睨みを効かせることができる」
「北のデンマークにも」
どれも帝国の敵達だ。特に今はザクセンが気になっている。
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