第一章
[2]次話
雪童子
越後今の新潟県でのお話です。ある村にとても働き者で善良な年老いた夫婦がいました。二人はとても仲がいいですが子供はいませんでした。
それで寂しく思っていましたがお爺さんもお婆さんもこう言っていました。
「子供がいなくてもな」
「はい、いいですね」
「子供は神様からの授かりものだよ」
「いないお家も多いですし」
「いないものは仕方がない」
「それでいいですね」
こう言ってです、子供がいないことは仕方がないと言って諦めていました。ですがそんな二人のところにです。
ある吹雪の夜にです、お家の扉を叩く音がしました。
囲炉裏のところにいたお爺さんは一緒にいるお婆さんに言いました。
「婆さん、お客さんかな」
「外は吹雪ですよ」
お婆さんは首を傾げさせて言いました。
「そんな時にですか」
「旅の人が吹雪に遭って助けて欲しいのかもな」
「それならですよ」
お婆さんはお爺さんの今の言葉を聞いて言いました。
「助けないと」
「うん、一晩でも泊めてあげないとな」
「こんな吹雪の中いたら凍え死んでしまいますよ」
「そう、だからここは」
「はい、助けてあげましょう」
「そうしよう」
こうお話してでした。
二人はすぐに家の戸を開けました、するとです。
そこから白い着物を着た白い髪の毛と肌の男の子が飛び込んできました、男の子はお家の中に入るとお爺さんとお婆さんに言ってきました。
「おらここの子になるよ」
「お前さんは一体」
「何処の子だい?」
「今ここの子になったよ」
二人にこう答えるのでした。
「そうなったよ」
「おかしな子だな」
「そうですね」
「いきなり来てこれか」
「この子は、けれど」
お婆さんがお爺さんに言いました。
「折角来てくれたし」
「ああ、この家の子供になってくれるならな」
それならとです、お爺さんも頷きました。
「わし等には子供がおらん」
「そうですしね」
「うちの子になってくれるならな」
「なってもらいましょう」
「仕事は何でも出来るから言ってくれよ」
子供は二人に笑顔で言いました。
「いいね」
「それじゃあな」
「宜しくね」
二人も何が何かわからないにしてもです。
男の子を迎えました、そうしてでした。
男の子は頑張って働きました、ただ熱い食べ者はどうしても食べようとしないですしお風呂にも入ろうとしません。
それでお爺さんは子供に怪訝な顔で尋ねました。
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